*･ﾟ*･ﾟアイドル好きで何が悪い*･ﾟ*･ﾟ

彼女は誰 ページ48

……ちょっと待って。

今、何て言ったの？


独身なのは知っていたけれど



「彼女が……いない？」



「はい。だから、僕がAさんを口説いても、何の問題もねぇはずです｣



口説……っ⁉︎ いや、そうじゃなくて……！


「じゃあ、アンナちゃんは……？」

「アンナ？あ、もしかして知らないですか？ アンナは僕の妹ですよ｣


妹……？


「妹のように思っているってことですか……？」

「違いますよ、妹です。しっかり血の繋がった実の妹」


じ、実の妹……!?
アンナちゃんが!?


「ほ、本当に⁉︎」

「本当です」


放心する私を見て、「……もしかして」チャンミンくんが口を開いた。


「Aさんの言う僕の彼女って、アンナの事だったんですか？｣


コクコクと首を縦に振ると｢なんだ、そうだったんだ｣って、ちょっとホッとしたように笑って。


「Aさん、アンナにからかわれたんですよ。アイツ、たまにふざけて僕を彼氏に仕立てているみたいだから｣



か、からか……っ!?


「あぁ、でもこれでAさんに誤解されていた理由が分かりました｣

「アンナは後で叱っておきます」なんて言ってチャンミンくんは笑うけれど、私は全然笑えない。


「……だ、ダメだ。予想外の情報に頭が追いつかない」

「アンナのせいですみません。でも、本当に彼女なんていないんで。……まぁ、気になっている人ならいますけど｣


そう言って向けられた視線。



「だから、僕は、他の女性に誤解をされるようなことをしたつもりはありません」


どうしよう、心臓が


「ただ、気になる女性を口説いていただけです｣



ドキドキ激しく高鳴って、壊れそう。

☆ユチコより☆→←誤解

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