*･ﾟ*･ﾟアイドル好きで何が悪い*･ﾟ*･ﾟ

イケメンマスター ページ37

このBARを最初に見つけたのはアカリで。

マスターがイケメンだからAも絶対気に入るはず、と連れて来られて、まんまとハマり今に至る。

誰にでも、優しい物腰と眼差しで話しかけてくれるから、マスター目当てに来る客も少なくない。

それに加え、マスターの作ってくれるカクテルは、群を抜いて美味しい。


｢あぁ〜…、なんか幸せ｣

｢ふふ。何よA。今日は酔うのが早くない？｣

｢ワインも飲んで来たしね〜。ちょっと酔ってきたかなぁ｣


そう笑ってアカリを見たら、目線が私から逸れたアカリが｢……あ｣小さく声を上げた。

｢なに？どうした……の｣


振り向いて、視界に映る人を認識して、笑顔が固まった。



｢あ！やっと会えた〜！アカリちゃんもAちゃんも久しぶり｣


弾ける笑顔のギュヒョンくん……の後ろ。




｢あ〜！ギュヒョンくんじゃない。今来たの？｣

｢そうそう〜！アカリちゃんが居るような気がして飛んで来た〜！｣



そう言って、アカリの隣に座ったギュヒョンくんの後ろから、ゆっくり私に近づいてくる。





｢Aさん。お久しぶりです｣




そう言って、ニコッと笑ったチャンミンくん。

久しぶりに見たチャンミンくん。


イケメン隠しのメガネもない。
オシャレな私服に包まれた姿で、推しにそっくりなその顔で、破壊力満点の笑顔で微笑まれて、背中からひっくり返りそうになった。



｢……っ、Aさん!? ｣

瞬時に背中に回された手。

一気に距離が近くなって、ボッと顔が熱くなる。

彼が来た→←美味しいカクテル

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す