イケメンの苦労 ページ11
チャンミンくんがあまり嬉しそうじゃないから、残念だけど話題を変えることにした。
「私もひとつ聞いてもいいですか?」
「はい、もちろん」
「どうしてイメチェンしたんですか?」
「イメチェンですか?」
「だって、お店の時と全然違う。コンタクトにしたんですか?髪型だって…」
「あ〜…、忙しくて伸び放題だったんですけど、やっと髪を切りました。あと、コンタクトではないです。実はあのメガネ、元々度が入っていなくて」
「え!どうしてそんな勿体ない事を! 絶対今の方がいいですよ!」
「そうですか…?」
「間違いないです!」
だって、あんな野暮ったいメガネをするくらいなら、しない方が百倍かっこいいし、更に目黒淳くんにそっくりになるし!
勝手な願望をチャンミンくんに押し付けていたら、話を聞いていたのか、「あぁ、それね」ギュヒョンくんが横から口を挟んだ。
「それわざとしてんの。ダサくなるように」
「おいっ、ギュヒョン!」
ギュヒョンくんの話を阻止するようにチャンミンくんが手を伸ばしたけど、それをスルリとかわして、ギュヒョンくんが話し続ける。
「コイツは昔からモテる男でねー。だけど、女の子と話すのが得意じゃないから、声をかけられたくなくて、わざとあんなだっせーメガネかけてんの。な?チャンミン」
笑いながらそう言ったギュヒョンくんに、「余計なことを言うな!」とチャンミンくんがピーナッツを投げつけて。
「そうなの〜? 意外とシャイなんだね、チャンミンくん。可愛い〜」
アカリに『可愛い』と言われたチャンミンくんの耳が、一瞬で赤くなった。
……わー、そのギャップはズルイ。
イケメンな上にシャイだなんて、最強の武器でしかないんだけど。
あれ?でも、私には最初から普通に話しかけてくれたような……?
お店のお客さんだからかな?しかも常連だし。
もしくは、私を女性として認識していない、とか……?
……せめて前者である事を祈る。
しかし、あれだ。
今日の様な姿でチャンミンくんがお店に出ていたら、たちまち老若男女問わず騒がれていただろうし、私のような目黒淳くんのファンも目ざとく彼を見つけて、SNSなんかで情報を拡散してしまうかもしれない。
そう考えたら、チャンミンくんにはあのボサボサ頭で野暮ったいメガネのままでいて欲しかったかも……なんて思ったり。
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ユチコ(プロフ) - ひよさん» ひよさん。嬉しいコメントありがとうございます〜!続きが気になると言ってもらえて気持ちが上がりました!頑張ります☆ありがとうございます! (2022年6月27日 13時) (レス) id: 9e2d27727e (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - ユチコさん、こちらの作品に今日初めてたどり着いて楽しいやらキュンとしたりでいっきに読んでしまいました♡めっちゃ続きが気になります〰!でもユチコさんが楽しんで書けるペースで更新して頂けたら嬉しいです。楽しみが1つ増えました♪ありがとうございます! (2022年6月25日 18時) (レス) id: 0cf98dcfca (このIDを非表示/違反報告)
ユチコ(プロフ) - ショコラさん» ショコラさん。読んでくださりありがとうございます!出来る限りペースで更新していきますので、また読んでやってくださいm(_ _)m (2022年6月10日 12時) (レス) @page13 id: 9e2d27727e (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - ユチコさん、更新ありがとうございます!続き気になってたので嬉しいです♪ (2022年6月9日 23時) (レス) id: 35f5f32be3 (このIDを非表示/違反報告)
ユチコ(プロフ) - すぐりさん» すぐりさん。更新がストップしててごめんなさい(ó﹏ò。)少しでも楽しんで貰えるように、この先のお話も頑張ります! (2022年6月9日 9時) (レス) id: 9e2d27727e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユチコ | 作成日時:2020年11月22日 21時