12 sakuma ページ14
あの後、結局電話しようかどうか物凄く悩んだ。
これで電話したらキモい奴って思われるかな？
でもAは俺のこと心底友だちだと思ってそうな感じだったし…友だちならこれくらい普通？
色々考えたけど、結局まだ話し足りないし、AがきちんとAのままでいるかどうかは不明なままだったし。
お節介だけど、こういうのはどうしても放って置けない性なのだ。
そしてやっとガチャと電話がとられ、
『もしもし』
と言うAの声に、心臓が押しつぶされそうになった。
男といないよな？なんて思いながら「今何してる？」と聞けば、「仕事から帰ってるところ」と言われ、柄にもなくふぅと安心してため息をついてしまう俺。
電話の向こうからヒューヒューと風が吹く音がして。
今どこにいるのかな。会いたいな。
と、気持ちを募らせて。
Aに若干引かれながらも、「今どこにいる？」と聞き出して、Aが今居るという公園に、一目散に向かってしまった。
タクシーの中で外を眺めて、なんでこんなことしてんだろ？と思うけど、
それだけ俺の中でAが大きな存在だったんだろうな…と、気付かされるというか。なんというか。
最後に会ったのは中学生の時だし、あの頃はただただAのことが好きでどうしようもなくて、堪らなくて、存在の大きさに気づけていなかったのかなと、今だからこそ思う。
タクシーを降りて、公園に向かって小走りで向かえば、ベンチに座ってぽーっと遠くを見つめ、思い耽るAが見えた。
「あ、いた！帰ってたらどうしようかと思った！」
俺が言うと、ふっと俺を見てこの間と同じ少し寂しげな顔で笑うA。
「…帰る訳ないじゃん」
「ほー。相変わらずやっさしーね！Aは」
“帰る訳ないじゃん”って言葉が心に染みる。
昔もよくこうやって、なんだかんだ俺のワガママを聞いて、優しく俺を立ち止まって見守ってくれていた気がする。
懐かしい…と言う気持ちに思いを馳せていれば、「コンポタ買ってこい」とパシられて、こう言うこともありましたね。と渋々買ってやる。
甘いものとか飲むといつも「水買えばよかった」と拗ねるAだから、きちんと水も買っていった。
…なんだ、昨日のことのように全部思い出せんのね。
「へー、やるじゃん。私のことよくわかってんな」
「まーなー。何年友だちやってると思ってんの」
誇らしげな俺を見て、Aはニコッと笑いかけた。
そんな顔が本当に可愛かった。
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minmin(プロフ) - 花子さん» 毎度コメントありがとうございます！喜んでいただけて嬉しいです！ (2022年3月19日 0時) (
レス) @page43 id: 1eb423545c (このIDを非表示/違反報告)
花子 - うわあああ(TT)♡♡♡もう今回ばかりはこの興奮を文字に表せません。いつも語彙が壊滅的ではありますが(笑)兎に角最っ高です(TT)♡ (2022年3月18日 20時) (レス) @page42 id: 6a4a78fe0e (このIDを非表示/違反報告)
minmin(プロフ) - 花子さん» 男らしい部分とのギャップ感じていただけで嬉しいです！ (2022年3月18日 16時) (レス) id: 1eb423545c (このIDを非表示/違反報告)
花子 - 半袖姿を想像してにグッ。ときちゃいました(^^)♡この３ヶ月がどんな３ヶ月になるのか考えただけでドッキドキです！更新有り難うございます♡ (2022年3月17日 20時) (レス) @page40 id: 6a4a78fe0e (このIDを非表示/違反報告)
minmin(プロフ) - 花子さん» LINEはこだわって書いてるので嬉しいです^_^ (2022年3月17日 10時) (レス) id: 1eb423545c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：minmin
| 作成日時：2022年2月26日 1時
