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◎一人で旅行に行けというのか【JS】 ページ9

*BAD CLUE2
(ゆえに若干不穏?死ネタ?)

*恋人未満





 第三区域にあるカフェ。いつもの行きつけのそのカフェで、私は久しぶりに幼馴染に会うことになった。

 今日のためになんとなく塗ったネイルポリッシュを乗せた爪を眺めたり、前髪をいじってみたり。

 久しぶりに会うとなるとなんだか落ち着かなかった。


 彼が随行秘書になってからはなかなか頻繁には会えない日々が続いていて、ぽちぽちと連絡を取るだけだった。

 先日「快気祝いに飲みに行こうよ」なんて誘って、「夜はしばらく難しいんだけど、カフェならいけるよ」なんて返ってきたので、意気揚々といつものカフェを指定して、アイスのカフェモカをオーダーしてここに座っている。


 早く来ないだろうか、なんてそわそわがそろそろ限界になりそうになったその時、彼が丁度現れた。


「ジス!ひさしぶりだね」

JS「久しぶり、A。元気だった?」


 カウンターでアイスアメリカーノをオーダーしてきた彼は、少しやつれて見える。


「うん。ジスは怪我したんでしょ?聞いたよ、ウォヌさんから」

JS「そうなんだよ、ちょっと車で事故っちゃって……」


 顔に落ちた影は暗くて、なんだか途端に心配になる。


「ね、大丈夫?」

JS「え?う、うん。大丈夫」

「そんな怪我しんどかった?」

JS「まぁ、入院するくらいだったしね。
 知ってる?むち打ちってホントに辛いんだよ」

「そうなの?さすがにむち打ちになったことないからなぁ〜……。
……でも、ジス、健康になった割にはなんかしんどそう」

JS「……ちょっと仕事が大変でさ」


 困ったように笑ったジスになんだか可哀想になって、先ほど自分用にとカウンターで買ったクッキーを彼に分けてやる。

 彼は嬉しそうに目元に皺を寄せて、一つ指で摘んで齧った。


JS「Aも知ってるでしょ、市長の息子」

「あー、あの暴れん坊?」

JS「そう。……父さんの仕事が大変な仕事だとは知ってたけど、ってかんじ」


 壁に少しだけ寄りかかる彼は、ぱっと見では至って問題なさそうではあるが、やっぱりどこか隠しているような雰囲気がある。

 以前はこんなに影のある人じゃなかったのに。社会に揉まれて人は変わるっていうけど。

 ……まあ、そんなミステリアスさも彼の魅力を深める一つのポイントになっているわけで、つくづく憎めない人である。

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設定タグ:seventeen , セブチ   
作品ジャンル:恋愛
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ゆび(プロフ) - ayanaさま、ご指摘ありがとうございます!大変失礼致しました……!!!すぐ訂正いたします! (2023年3月29日 9時) (レス) id: b9570136cf (このIDを非表示/違反報告)
a y a n a(プロフ) - コメント失礼します!!最新話なのですが、96ではなく97ではないのでしょうか、、?? (2023年3月29日 8時) (レス) id: fce2a2e828 (このIDを非表示/違反報告)
ゆび(プロフ) - たまこ様、コメントありがとうございます〜!クプス書かせていただきますね!!気長にお待ちいただければ幸いです!! (2023年2月9日 21時) (レス) id: b9570136cf (このIDを非表示/違反報告)
たまご(プロフ) - 初めまして!初コメ失礼します。いつも癒されながらお話読ませてもらってます(^-^) メンバーのリクエストなのですが、もしできたらスンチョルのお話が読んでみたいです!お願いします! (2023年2月8日 16時) (レス) @page17 id: ed9ba444b7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆび | 作成日時:2023年1月28日 20時

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