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SC「運転し始めの頃よりだいぶいいよ」
「ほんと…?」
SC「うん。じゃ、ここから帰ろうか」
「え〜……。帰り、運転代わって……?」
片道20分ほどで辿り着いたここ。道案内もスンチョルにしてもらって、まっすぐ走ることとぶつからずに曲がることに一生懸命だった私は道なんて覚えてない。
立ち上がったスンチョルを下から見上げてお願いしてみる。
SC「だめ!練習にならないだろ」
「え〜!お願い〜スンチョル〜!」
SC「だめだよ……」
「ね!ゆっくり!回数重ねて練習させて?」
手を握って、ぶんぶんと振り回す。ゆっくり慣れさせてよお〜!
スンチョルはアイスコーヒーを顔の前に翳して、もにょもにょと微妙な顔をした後に、大きくため息を吐いた。
SC「あ〜〜……。もう、しょうがないな」
「わー!ありがとうスンチョル〜!!」
スンチョルの手を引っ張って、そのまま車へと向かう。今度は運転しないと思うと気楽で、行きと違って足取りも軽い。
SC「全く、うきうきしちゃって……」
「私、スンチョルが運転してるの見るのも好き」
スンチョルの手にぎゅうっと車のキーを押しつけて、彼はそれを苦笑しながら受け取った。
アイスコーヒーをドリンクホルダーに差し込んで、慣れた様子でエンジンをかけるスンチョル。流石といった様子で、なんだか安心する。
SC「うわ、椅子がめっちゃ近いんだけど?」
「足短いって言った?」
SC「違うじゃん〜!」
わちゃわちゃと言い合いながらも、スムーズに発進させたスンチョラは、るくると慣れた動きでハンドルを操作して、身を乗り出して左右を確認する。
「は〜、スンチョルかっこいい」
SC「ホント?」
「うん、かっこいい」
SC「運転できるから?」
冗談交じりに、少し笑いながら彼はそう聞いてきた。
運転できるから、というのもまぁ、一つの理由だ。彼が鼻歌混じりに運転する姿はスマートで、男の人っぽくて、かっこいい。でも、それ以上に。
「優しいからだよ」
私がそういうと、彼は、んふふふ、と嬉しそうに笑った。
「も〜、旅行行く時とかは絶対スンチョル連れいこ〜」
SC「連れてってくれるの?」
「うん。ずっと一緒にいてよ」
SC「!」
「……なんでにやけてるの?」
SC「……別に〜」
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リクエストありがとうございました!
不完全燃焼なのでまた折を見て書きます……
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ゆび(プロフ) - ayanaさま、ご指摘ありがとうございます!大変失礼致しました……!!!すぐ訂正いたします! (2023年3月29日 9時) (レス) id: b9570136cf (このIDを非表示/違反報告)
a y a n a(プロフ) - コメント失礼します!!最新話なのですが、96ではなく97ではないのでしょうか、、?? (2023年3月29日 8時) (レス) id: fce2a2e828 (このIDを非表示/違反報告)
ゆび(プロフ) - たまこ様、コメントありがとうございます〜!クプス書かせていただきますね!!気長にお待ちいただければ幸いです!! (2023年2月9日 21時) (レス) id: b9570136cf (このIDを非表示/違反報告)
たまご(プロフ) - 初めまして!初コメ失礼します。いつも癒されながらお話読ませてもらってます(^-^) メンバーのリクエストなのですが、もしできたらスンチョルのお話が読んでみたいです!お願いします! (2023年2月8日 16時) (レス) @page17 id: ed9ba444b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆび | 作成日時:2023年1月28日 20時