71(チョッパーside) ページ36
当たり前のように言うルフィに、部屋の者達が静まり返った。
喋るトナカイであろうと、当たり前だと、問題ないと、本気で思っているんだ。
「っ……」
チョッパーは、言われた言葉に心がザワザワとしていることに気づいた。
普通だなんて。
思い出すのは昔のこと。
青っ鼻だし、人間みたいに喋るし、二足歩行もできるし。
『バケモノ』って言われて、人間にも、トナカイにもなれなかった。
でも、ルフィは、俺を普通だって言ってくれたんだ。
それがうれしくて、
その姿が誰かに重なったから。
「そんな、こと……言ってくれたの、お前で3人目だ」
「？」
「俺を普通なんて、言ってくれるの。俺はバケモノだし……
でも、お前みたいに言ってくれたヤツもいた。
今言った言葉そのままだったし」
「へ？」
へにょりと頼りなく微笑んだチョッパーにルフィは何も言わない。
ドクトリーヌはその様子を見て微笑む。
「ルフィみたいな大胆な事言う奴なんているんだな」
「そいつの兄弟子とその弟分の事だよ」
「兄弟子と弟分？」
「ほら、そこさ」
ドクトリーヌの指さす先には1つの写真があった。
(懐かしな…)
あれは、あいつが出港するからって最後の日にとった記念の1枚だ。
「弟は写ってないが、私とその兄弟子、チョッパーが撮れてるはずだよ」
「あ、この背の高ぇ男がそうか？」
兄弟子はある日ふらって現れてドクトリーヌに薬学を学びたいって言ってきたんだ。
「名前は"トラファルガー・ロー”。
この広いグランドラインで医療団を結成する変わり者。
世界にそうそういない凄腕の外科医さ」
「!?」
いきなり家に来たし、初対面に弟子にしろって言ってくる奴なんて初めてみたから驚いたのを覚えてる。
「な、なんだその、なんとかローって」
「！その名前知ってるわ。確か凄腕の外科医で、海賊に間違えられてしょっちゅう襲われてるって言う…」
「海賊に間違われるぅ？？」
「あたしに薬学を教えろって来たのを面白いから弟子にしたのさ。見た目は…そうさね、海賊に間違われてもおかしくないよ」
「へ、へぇ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 362人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Aceyu(プロフ) - かちかち太郎丸さん» 繰り返すほど読んでいただけるなんて感激です！夢主くんがどのようなエンドを向かえるか、どうぞ続編もお付き合いいただけたら嬉しいです😊😊 (12月31日 21時) (
レス) id: abb97a4c1c (このIDを非表示/違反報告)
Aceyu(プロフ) - ばってんさん» にやけて下さってありがとうございます！もっとにやけて頂けるよう頑張ってみます笑 (12月31日 21時) (レス) id: abb97a4c1c (このIDを非表示/違反報告)
Aceyu(プロフ) - チャパさん» コメントありがとうございます！いつも時間が空いて申し訳ない…それでも読んでくださって嬉しいです。頑張って続編書かせていただきます！ (12月31日 21時) (レス) @page40 id: abb97a4c1c (このIDを非表示/違反報告)
かちかち太郎丸 - 更新ありがとうございます！！！ずっと前に見つけては繰り返し読みに来てしまってます！設定も書き方も全部大好きです！！！！！ (12月3日 15時) (レス) @page37 id: b4989b061f (このIDを非表示/違反報告)
ばってん(プロフ) - 一気読みしてしまった…続きが欲しいです…🥲🥲 (2023年2月5日 23時) (レス) @page32 id: 33b58415e3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Aceyu | 作成日時：2021年5月18日 12時
