65(No_side) ページ29
新世界と言われる後半のグランドラインのある島。
名前のない無人島では煙と血の匂いが漂っていた。
「…ここもダメか」
「おい、テゾーロこっちは片がついたぞ」
「あぁありがとう」
襲った海賊団には今日も”目的”のものが見つからなかった。そんな小さなことに苛立つ。
「早く見つけてやらないと…」
「そう焦るものじゃないぞ」
「あぁ、わかってるよ」
”目的”のものである『ヤミヤミの実』は数日前、突如として俺たちの前から消えた。
まるで、それが幻覚だったのでは、と思えるほどに。
ヤミヤミの実＿＿
俺たちドンキホーテ海賊団の盟友である随分年下のギルダーツ。
小さい頃から幾度と会い、一緒に食事もともにしたこともあり、自分達からすれば末っ子のようなもの。
そんな彼に危険が及ぶと予想される悪魔の実。
そう若様が言った。
それを知っているからこそ早く見つけてやりたいと思うが、現実はそうもいかない。
「また悲報しか若様に言えないなんて！！！おのれ悪魔の実！！！！！」
まだ数日だが！されど数日！！
刻一刻と世界は変わるのだっ、早く見つけて若様を安心させないと！！
そしてあの若き青年の命を散らせないためにも早く見つけ出してやらねば！！！
うがぁぁぁ、と倒れふす海賊に八つ当たりをするテゾーロに、早く嫁に会いたいとセニョールはため息をはく。
――――――――――――――――――
――――――――――
「はぁぁぁぁ」
「エース…兄貴が居なくなって寂しいのはわかるが仕事はしろ」
「いたッ、まるこぉ〜」
「何情けない顔してんだい」
甲板に寝そべるエース。
そんな彼の頭を呆れた顔でマルコが小突いた。
「別にいいじゃねぇか！！」
「はいはい、わかったから書類やれよい」
「うっ、わかってる！！」
手のかかる末っ子に、頭が痛いとため息を吐く長男。
兄貴であるギルダーツが居なくなってから見れる、そんな光景に、船員達はわらう。
その光景をガルダは上から眺める。
平和だ。平和だが、その裏に潜む闇を彼らは知らないのだ。
その闇のために身を呈してグランドラインを飛び回る”彼”を知る者は、どこを探してもドフラミンゴだけであろう。
あぁ、どうしてこんなことに……
白ひげの船の頭上、クルー達は気づかない。
嘆くように鳴いた鷹はくるりと飛び去る。
叶うのなら、この平和が崩れませんように。
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Aceyu(プロフ) - かちかち太郎丸さん» 繰り返すほど読んでいただけるなんて感激です！夢主くんがどのようなエンドを向かえるか、どうぞ続編もお付き合いいただけたら嬉しいです😊😊 (12月31日 21時) (
レス) id: abb97a4c1c (このIDを非表示/違反報告)
Aceyu(プロフ) - ばってんさん» にやけて下さってありがとうございます！もっとにやけて頂けるよう頑張ってみます笑 (12月31日 21時) (レス) id: abb97a4c1c (このIDを非表示/違反報告)
Aceyu(プロフ) - チャパさん» コメントありがとうございます！いつも時間が空いて申し訳ない…それでも読んでくださって嬉しいです。頑張って続編書かせていただきます！ (12月31日 21時) (レス) @page40 id: abb97a4c1c (このIDを非表示/違反報告)
かちかち太郎丸 - 更新ありがとうございます！！！ずっと前に見つけては繰り返し読みに来てしまってます！設定も書き方も全部大好きです！！！！！ (12月3日 15時) (レス) @page37 id: b4989b061f (このIDを非表示/違反報告)
ばってん(プロフ) - 一気読みしてしまった…続きが欲しいです…🥲🥲 (2023年2月5日 23時) (レス) @page32 id: 33b58415e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Aceyu | 作成日時：2021年5月18日 12時
