【遊☆戯☆王VRAINS】波涛を乗り越えて

第七話 ページ9

貴「藤木くん、今度私と決闘しようよ！負けるって分かってるけど成長したいんだ」


遊作「…遠慮しておく。もう少ししたらな」


貴「そっか…分かった、もっと強くなるよ！あ、それでね明日デッキを見て欲しいの。今日デッキ編集するつもりだから」

私のデッキのテーマは天気。除外がメインで結構難しい。でも今なら使いこなせるとまではいかないけど、その手前までは行けるかもしれない。


遊作「しかし、敵となる俺に見せたら駄目じゃないのか？」


貴「そこは考えたけど、やっぱりデッキを見てもらうなら藤木くんが良いかなって」

言っちゃった…！告白してる訳でも無いのに、この恥ずかしさは何だろう。照れくさい。


遊作「分かった。そんなに必死に言うのなら仕方ない」

そんなに必死だった！？というか


貴「笑う程おかしい？藤木くん！」

そう、彼は笑っていたのだ。
藤木くんの笑った顔は滅多に見られないからいいけど…

遊作「表情がコロコロ変わるから、面白くてな」


貴「もう！藤木くんのアホ！」


遊作「アホの理由を3つ提示してみてくれ。それが本当だったら認める」


貴「んっと、えー……」


遊作「無いなら認められないな。それじゃあ、気をつけて帰ってくれ」


貴「もう藤木くんったら……ありがとう！また明日ね！」

藤木くんは振り返ることをしなかったけど、手をフリフリして返してくれた。さて、デッキ編集しないと！




貴「ただいまー！」

学校近くの公園から１０分歩いた所に私の家がある。おかえりと母の優しい声がした。


貴「今日は決闘の歴史を勉強したんだー。わたしもあんな風になれたらなーなんて」


母「貴方次第よ、A。なれるのもなれないのも。あ、もう少しでご飯だから着替えてきなさいね」

もう少しでご飯だけど、少しぐらいデッキいじったって構わないよね。よーし、やるぞ！


貴「んーと、これは3積みでしょ。これは…１枚でいっか。それと…やっぱりこれは絶対いれないとね」

雪天気シエル。
昔おばあちゃんからこのぬいぐるみを買ってもらって大好きになったモンスターだ。まだこのぬいぐるみはベットに飾っている。
雪天気シエルの影響で難しい天気のデッキを使おうと頑張っていた。


貴「よし、デッキ完成！！さて、ご飯………え？カードが光ってる…？」

不良品！？こんな事なるってネットに書いてないし…


シエル「やっと貴方と話せるんですね、Aさん」

私の名前を読んだのは、紛れもない雪天気シエルだった

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