関西のあの子

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長尾side


｢『もう着いてこないでください』




って感じの顔してましたね、恭平く...｣





くるりと振り返り恭平くんの顔をみると、



今にも泣きそうな絶望的な顔をして、




恭平｢どうしよ...みっちーに嫌われた｣


と繰り返すブツブツと呟いていた。




「ちょちょ、恭平くん大丈夫ですか？！」





恭平｢どうしよ！ながお！

俺みっちーに嫌われたかもしれへん！




いや、絶対きらわれた、もうむり、


生きていかれへん...｣



そう言って恭平くんは項垂れる。




「えっ、そんなにですか！」



なんで、と恭平くんに尋ねる。



たしかに、なにわ男子でこれからもやって行く以上


仲がよければ良いとは思うけど、



(僕だってみっちーと喧嘩するし、そんなに気にする？？)



だって、とぼそぼそ恭平くんが話し出した。



恭平｢だって、だって、おれ、



みっちーのこと大好きやから、




みっちーから嫌いになられたらどうしていいかわからん...



この間、両想いになれたばっかりやのに、



そんな...｣





え？？？？？？？？？



両想い？


いや待って？



今僕の聞き間違いやなかったら、両想いって、




「えっと、、恭平くん？」


恭平くんが｢ん？｣と顔をあげる。




「恭平くんってみっちーと付き合ってるんですか？」





恭平｢そうやで？｣



さも当たり前かのように返事されてびっくりしていると、

恭平くんがはっとした顔をしてさらに狼狽えはじめた。



恭平｢どどどどどどどどうしよ！！

言うたらあかん言われてるんやった！｣


顔を真っ青にして僕の肩を掴む。




あわあわしてる恭平くんを抱きしめて背中をポンポンと叩いてあげる。




「よーしよし、恭平くん落ち着いてください。



まだ僕にしか言ってないんですよね？」




恭平｢う、うん。｣




コクリと頭を動かす。




「じゃあ僕が黙ってたらいいってことですよね？



大丈夫、聞かなかったことにするんで、」




恭平がぱっと顔を上げて




恭平｢ながお！ほんま？ありがとうぅ〜！！｣




僕の首に腕を回して抱きついた。



そして、




恭平くん越しに見えたのは、




鬼のような顔をしたみっちーだった。

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