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3時間目 ページ6
彼女は決して暗殺に参加しようとはしなかった。
注目させることも、気配をなくすこともできて。
イリーナ先生にも「暗殺者向き」とまで言わせるほどだったのに。
「先生的には、そろそろAさんに暗殺しに来てほしいんですけどね」
ある日殺せんせーがそう言うと、いつも朗らかな彼女のまとう空気が変わった。
「勘弁してくださいよ、殺せんせー。私は”人殺し”なんて嫌ですから」って。
僕とカルマ君と彼女と一緒に帰った時に、カルマ君が彼女に質問したことがあった。
「なんで殺せんせーのこと、”人”って言い切れるの？」
彼女は笑って答えた。
「なんでだろうね。でもたぶん人間だよ」
やっぱり彼女は不思議だ。
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作者名：ユア | 作成日時：2015年5月30日 23時
