[カゲプロ]赤目色の私と茜色の君[暗殺教室] (ページ4)

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１時間目ページ4

渚side
彼女は不思議な人だった。

理事長や生徒会長と本当に血がつながっているのか、と思うくらいに彼女はきれいに微笑む。

「渚君、おはよう」

彼女はどんな時でもしっかりと僕の目を見て話してくれた。

だから僕は彼女のまっすぐな目がとても好きだった。

僕は知っている。なぜ彼女がここ”E組”にいるのか。

「父さん、あなたのやり方は間違ってる」

「浅野さん、あなたに私のやり方を否定する資格はない」

まだ僕がE組ではなかった頃。

理事長室の前を通った時に聞こえてきた会話だった。

お互い声を荒げてなどいない。

でもとてつもなく空気が重かったことを覚えている。

「だったらわからせます、あなたのやり方が間違っていると」

彼女はわざと落ちたのだ。E組の制度をぶち壊すために。

どうやって落ちたのかはわからないけど。

「渚君、おはよう」

また今日もいつも通りに挨拶をしてくれる。

「おはよう、Aさん」

僕も笑って挨拶をした。