オレンジ 3 ページ17
ヒョンウォンside-
今日は久しぶりに外に行って日用品の買い出しをした。
明日は出社日だし、ジウォンがいなさそうならBlue Moonに寄ろうかななんて思っていた。
ドラッグストアのレジの後ろで袋に買ったものを詰め込みながらボーっとシウの事を思い出す。
”シウ、すきな子とかいないの?”
”すきなこ??”
”うん、何かどきどきしたり、一緒にいたいなぁって思う人”
”ママの事?”
”ママにドキドキするの?”
”しない”
”じゃあママじゃないよ(笑)”
”えーじゃあママ以外ででしょ?...うーん...あ、いる..かも?”
そんなやり取りをしたこないだの面会。
本当なら今度面会するときに”俺好きな子とハッピーエンドになるかも”って話せたかもしれない。
俺がこんなに変じゃなかったら。
いや、シウがいる時点で俺はハッピーエンドなんて望んじゃいけないんだ。
「はぁ...」
大きくため息をついて、ドラッグストアの自動ドアを抜けた。
なまぬるい雨の前の夜の空気が少しうっとおしい。
まるで自分の気持ちのようにどんよりした空気。
Aちゃんに会いたいって思ってる反面、会ったところで何を話せばいいのかわからない。
”今日うち来る?”
いや、違うな...
”一緒に寝る?”
これも違う。
軽率にソフレという形を当てはめた俺とAちゃんの関係は思った以上に合わないようだ。
ぴったりくる関係はやっぱり”隣人”なんだろう。
でも、それだけじゃすまされないくらい俺の事を話したし、俺もAちゃんの事を知ってしまった。
仕事をこなす今ドキの女の子なのに、だれかにすがって傷ついて、外向きと本来の自分が矛盾している事に葛藤しているようにも見えるAちゃん。
その空気が俺の空いてしまった隙間に入りこんで毒素のような過去に捕らわれる俺の過去を少しずつ酸化させていくような感じだ。
モヒートの魔法というか...
魔法がかけられたみたいに一緒にいるとふわふわしてしまう。
考え事をして辿り着いた自宅マンションのエントランス。
鍵をあけてエレベーターを呼べば5階から降りてくる。
同じ階の人がさっき使ったのだろう。
ガコンとエレベーターが開いて乗り込むとすぐに俺の住む階へ。
”5階です”
エレベーターのいつものアナウンスを聞きながら降りた先に見た俺の部屋。
その手前。
512号室に入っていく、男性の姿。
Aちゃんの部屋に入って行く、男の背中。
451人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
このみ - すごく面白かったです!最近モンエクペンになったのですが、もっと好きになりました!更新お疲れさまでした!これからも頑張ってください!! (2017年11月12日 11時) (レス) id: 0ab0aad734 (このIDを非表示/違反報告)
おん - 感動をありがとうございましたすっごく面白かったです (2017年9月25日 9時) (レス) id: 7121d0579b (このIDを非表示/違反報告)
まなな - すごく良かったです(泣)すこし自分と重なる部分あったので、共感しぱなしです!!また、違う作品楽しみにしてます(σ≧▽≦)σ (2017年9月23日 11時) (レス) id: 000918fc8e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - あおんさん» こんばんは!モンエク好きになりはじめたばかりだなんて!嬉しいです!モンエク是非もっと好きになってください( ; ; )私なんか好きになりすぎて妄想ヲタクになっちゃいましたから!(笑) (2017年9月23日 0時) (レス) id: 8f19cb71fd (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - めばえさん» こんばんは!嬉しいコメントありがとうございます!blue moon自体お店の名前が思いつかなくてもねくの曲から選んだんですが、結果マッチしていてよかったです☆あと、お褒めの言葉勿体無いことばかりで( ; ; )ありがとうございます! (2017年9月23日 0時) (レス) id: 8f19cb71fd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆうな | 作成日時:2017年7月1日 0時