星の影 1 ページ1
ヒョンウォンside-
なんでキスしちゃったんだろうなぁ。
月が雲に隠れても見える星みたい。
太陽ってほどじゃなくていいんだ。
太陽はまぶしすぎた...
ジウォンがそうだったのかもしれない。
そっと近くにいて、たまに願いをかなえてくれたらいい。
それだけでいいのかもしれない。
半分奥底にいる男の俺の本心が勢いをつけて、半分ジウォンにとらわれている自分を押しつけるように、Aちゃんに触れてしまった。
ジウォンとしたキスよりもずっと優しくてどこか苦い。
ジウォンとの時はまだ若かったから甘酸っぱい、、が適切かもしれない。
チョコレートのほろ苦さを疲れたときに求めるように、なぜか反芻するように柔らかく触れていった。
「Aちゃんてモヒートみたい」
『え?』
「甘くない、後味すっきり...」
思ったままに感想を言った。
『何かうれしくない...(笑)』
目を伏せて少し笑う顔に、久しぶりに感じるドキッとする感覚。
「一緒にいると...何でも忘れる、魔法みたい」
俺ちょっとヤバいやつじゃないかってセリフも簡単に吐けた。
”何でも忘れる”ってちょっと言い過ぎたかな。
でも、普通に会話してたらそれだけでいい。
スマホに来る通知の相手にはいろいろ気を遣う。
顔も見えないのに。
目の前にいる彼女には結構素でいれる。
こんな俺なのに。
『それちょっとヤバイやつじゃ...』
恥ずかしそうにまた俺をチラっと見る仕草。
ズルいズルいっていうけれど、Aちゃんの方がずっとズルい。
キス以上の事なんて...ううん、キスすらするのも大丈夫な関係なのかわからないのに。
けど、もう1回も2回も変わらないか。
そう思ってまた薄く色づくAちゃんの唇を塞いだ。
そのあともただ抱き合って、会話をした。
『溶けてしまいそうだった』
そんな事言うから、俺だってって言いたい。
けど、俺って素直じゃないから...
「溶けてしまえばいいのに(笑)」
なんて言ってしまう。
俺は溶ける直前でまた冷蔵庫に入れられてしまうけど。
『本気で言ってます?』
本気で言ってる。
でも、俺はほんとにダメなやつだから、もっかい固めるために冷蔵庫にしまっちゃった方がいいかもしれないよ。
「溶けるって...?」
『なんでわかんないんですか...』
胸に押し当てられた小さな腕をつかんだ。
俺だって思ってる。
ジウォンを好きになって以来、だれかに惹かれてる事に。
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このみ - すごく面白かったです!最近モンエクペンになったのですが、もっと好きになりました!更新お疲れさまでした!これからも頑張ってください!! (2017年11月12日 11時) (レス) id: 0ab0aad734 (このIDを非表示/違反報告)
おん - 感動をありがとうございましたすっごく面白かったです (2017年9月25日 9時) (レス) id: 7121d0579b (このIDを非表示/違反報告)
まなな - すごく良かったです(泣)すこし自分と重なる部分あったので、共感しぱなしです!!また、違う作品楽しみにしてます(σ≧▽≦)σ (2017年9月23日 11時) (レス) id: 000918fc8e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - あおんさん» こんばんは!モンエク好きになりはじめたばかりだなんて!嬉しいです!モンエク是非もっと好きになってください( ; ; )私なんか好きになりすぎて妄想ヲタクになっちゃいましたから!(笑) (2017年9月23日 0時) (レス) id: 8f19cb71fd (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - めばえさん» こんばんは!嬉しいコメントありがとうございます!blue moon自体お店の名前が思いつかなくてもねくの曲から選んだんですが、結果マッチしていてよかったです☆あと、お褒めの言葉勿体無いことばかりで( ; ; )ありがとうございます! (2017年9月23日 0時) (レス) id: 8f19cb71fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆうな | 作成日時:2017年7月1日 0時