月明り 5 ページ49
何でそうなったのか、どうしてキスしてしまったのかわからなかったんだけどそれが一番隣人にとってはやらしい意味じゃなくてよかったのかもしれない。
息苦しくなる前に離れた唇。
視線の先にぽてっとした隣人の唇が視界に入る。
妙にぷるっとしてて私なんかよりずっと色っぽい。
「溶けてしまいそうだった」
ぽすっと頭を隣人の胸にうずめて呟いた。
チョコレートが溶ける...
ううん、ミントが口の中で広がっていくようなそんなキスだ。
感じるほろ苦さが隣人の過去の痛みなのかも。
『溶けてしまえばいいのに(笑)』
「本気で言ってます？」
『溶けるって...？』
大人的に遠まわしに”好き”だとオブラートに包んでみたけど、隣人には通用しなかった。
おかげでちょっとこっぱずかしい。
トンっと隣人の胸を叩く。
「なんでわかんないんですか...」
そのまま隣人に手首を掴まれて、隣人は私の腕を下ろした。
『わかってる....』
心臓がまた騒ぎ始める。
それって...
『でも...俺はダメな奴だから、わからないフリをする』
急に口調を変えて話す隣人の声に胸が締め付けられる。
私...コレ、振られてる？
それとも、ちゃんと伝わってない？？
「どういう...」
意味？
って聞きたいところできつく抱きしめられる。
今までよりも一段と香る隣人の匂いにまた魔法をかけられそうだ。
『傷つけるのも、傷つくのも...怖い...』
もっと低く呟かれた声に隣人の心底の気持ちだとすぐに察した。
本来ならここで頬を叩いて部屋を飛び出したっていいだろう。
でも、私ここに来る前に”傷つく覚悟”は違う意味でしてたから。
前みたいに、なったっていいって。
「傷つくの...慣れてる...」
気丈に言う。
だってそうだもん。
私の事は気にしないで。
『慣れないちゃダメだよ...』
「どうして？」
隣人の背中にゆっくりと手を回して問いかける。
『傷がずっと治らなく...なるでしょ？』
そういわれてハッとする。
「だ...大丈夫...大丈夫だから...」
『そうやって女の人はすぐ強がるから...』
「強がってないよ」
『嘘でしょ？』
「ほんとだって」
どんどん震えていく声。
気づけば私は隣人の服を濡らし始める。
実らない恋愛。
”私は大丈夫”だとずっと言い聞かせ、言い続けた過去。
夜だけしか会えなくても構わないって、それでも大丈夫だからって。
「だいじょ...うぶ...じゃなか...た」
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ゆうな(プロフ) - りんすさん» コメントありがとうございます。モヒート夏は特に美味しいと思います！そう言ってもらえてうれしいです☆ありがとうございます^^ (2017年6月19日 12時) (
レス) id: e46b48b223 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - まなはさん» お返事遅くなりました！ありがとうございます（涙）ちょっと前みたいに細かく更新できないんですが、読んでくださるとありがたいです！ (2017年6月19日 12時) (レス) id: e46b48b223 (このIDを非表示/違反報告)
りんす(プロフ) - これ読んだらモヒート飲み物自体にもハマってしまいました！飲み会のたびにモヒート呑んでます！モヒートヒョンウォン最強です！ありがとうございます！！ (2017年6月17日 0時) (レス) id: 6db9b5f2be (このIDを非表示/違反報告)
まなな - 1個目のコメ名前間違えました（汗）まななです！ (2017年5月1日 0時) (レス) id: 7202c62fab (このIDを非表示/違反報告)
まなは - お久しぶりです！Butler＆Ladyに続きいい作品ですね！！ほんとやばいです！続き待ってます！！ (2017年4月30日 23時) (レス) id: 7202c62fab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうな
| 作成日時：2017年3月11日 1時
