水滴 5 ページ35
「悪い...奴...？」
大きいな目に吸い込まれそうな瞬間ってこういうことを言うんだってほど、さっきまでは恥ずかしくて視線を外してしまってたのに、一度見つめたら離せなくなってしまった。
『酔った勢いで...っていうやつ...』
じーっと私を見つめてそこから離さないから本気でドキドキしてるのが視覚的にも聴覚的にも伝わってるんじゃないかな？
街灯も少ない道で、私たちは向き合って立ったまましばらく時間が止まったようだ。
夜風で頬の熱はとれるどころか隣人の触れた手の平のせいでまだ熱くなるし、自称”悪い奴”に悪いことされてもいいかもしんないだなんてどこかで思ってる。
そう、今までの彼と同じように。
「いい...ですよ...」
結局私はそうだから。
イケメンが好きで流されちゃうから。
あぁ、そうだね、今日もこうやって過去の事を反省できずに生きるんだ。
来週には思ってるかもしれない、”やっぱりイケメンって最低だ”だなんて。
ほんとは流されてる私だって悪い。
仕事で強がって、大丈夫なフリしてこうやって優しくされたりするからうっかりその中に入ってしまう。
お酒で酔うほど心地よくて嫌なことぜーんぶ忘れてしまえそうなんだもん。
『そう』
隣人の顔がどんどん近づいて、"あ、来る”って思ってゆっくり目を閉じる。
道でそのままいい感じになって私は今日隣人の部屋に帰るのかな？なんて思ってる。
もうそれでもいいや。
どうせジウォンさんっていう元奥さんが戻そうって言ったら隣人は私の事なんて忘れてあっけなく元奥さんのとこにいっちゃうんだ。
もうそれでもいいや。
期間限定かもしれない”体だけの関係”にもなったっていいかもしんないって思い始めてる。
モヒートみたいに隣人の存在はまるで魔法のようだ。
ふわっと体が包まれる。
広い肩が頬に触れて、優しく後頭部を撫でられて、小さく聞こえた唇の音は頬をかすめて私の頭の上に着地した。
目の前は隣人の服。
少しだけ聞こえる隣人の心臓音。
『だめだぁーできないーむりー』
「は？へ？？」
はははって笑いながら私を抱きしめたまま話している。
『ちゅーしちゃおーって思ったじゃん。でもやっぱできないーしちゃだめだー』
「なっ..////」
『あ、悪い意味じゃない。Aちゃんをキズつけるようなことはしたくないから...』
そう言うとぎゅっときつくなる腕の力。
隣人の背中にそっと腕を回してしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 503人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうな(プロフ) - りんすさん» コメントありがとうございます。モヒート夏は特に美味しいと思います！そう言ってもらえてうれしいです☆ありがとうございます^^ (2017年6月19日 12時) (
レス) id: e46b48b223 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - まなはさん» お返事遅くなりました！ありがとうございます（涙）ちょっと前みたいに細かく更新できないんですが、読んでくださるとありがたいです！ (2017年6月19日 12時) (レス) id: e46b48b223 (このIDを非表示/違反報告)
りんす(プロフ) - これ読んだらモヒート飲み物自体にもハマってしまいました！飲み会のたびにモヒート呑んでます！モヒートヒョンウォン最強です！ありがとうございます！！ (2017年6月17日 0時) (レス) id: 6db9b5f2be (このIDを非表示/違反報告)
まなな - 1個目のコメ名前間違えました（汗）まななです！ (2017年5月1日 0時) (レス) id: 7202c62fab (このIDを非表示/違反報告)
まなは - お久しぶりです！Butler＆Ladyに続きいい作品ですね！！ほんとやばいです！続き待ってます！！ (2017年4月30日 23時) (レス) id: 7202c62fab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆうな
| 作成日時：2017年3月11日 1時
