【一次創作】ウシノシタクサ。 (ページ4)

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君たちの恋って、なんだか漫画みたい。ページ4

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　私が教室の前までミズハを引きずり、教室の扉を開けようとすると、横から声を掛けられた。

　長「…なぁ。」

『あーーーｯミズハァ〜長谷川の相手してくれやLv1の私じゃ無理やわァ〜〜』

　ミズハを盾にし、長谷川と目を合わせないようにする。冷や汗が吹き出す、ここで目を合わせたら次の瞬間には私の体は粉々になっているだろう。多分。

　一方、ミズハは振り返って興味津々、といった様子で私に聞いてきた。
　

　ミ「ちなみに私Lvなんぼくらいなん？」

『おーん9999くらい？』

　ミ「魔王じゃんウケる」

　ケラケラと笑っているミズハを呆れた目で見ていると、胸ぐらを掴まれ、目の前には長谷川の顔。マズイ、つぶつぶにされるｯｯｯ(？)

『ステイｯ待て長谷川話し合おうｯｯ』

　長「は？お前みたいな猿人と話し合っても会話になんねぇよ。」

『ウｯワーすっげぇお怒りになっていらっしゃるゥ？！！短気な男は嫌われるぜぃ？！！？！』

　私は冷や汗を流しながら、長谷川とミズハの方を交互に見る。長谷川は心底うざったそうな顔で、パッと私を離す。これ確定で服伸びたな。最悪やわ。

　ミ「もー、長谷川もユアのこといじめんといたって！アズサが嫌われとるのは全国共通の認識やろ？」

　ミズハが冗談交じりに長谷川の肩を叩く。長谷川は少し顔を赤く染め、分かりやすいほどに視線をキョロキョロと動かし始めた。
　

　長「…み、ミズハがそう言うなら…しゃーないな…」

　ミ「お？今ミミズっつったか？吊し上げんぞコラ〜」

　長「い、言ってない言ってな…グッふ……」

　ミズハが笑いながらかました肘鉄が急所に当たったらしい。長谷川は横腹の辺りを抑えてうずくまっている。長谷川クソザマァ。

　ここまでで分かると思うが、長谷川はミズハのことが好きだ。こんなに分かりやすい露骨な反応を示していると言うのに、ミズハは全く気づいていない。長谷川クソザマァ。

『…弁護士志望の文武両道な優良物件なんて中々無いんやけどなぁ…もったいな……』

　ミ「ん？なんか言った？」

『なんも言うてへん、はよ教室入らなな。次保体やろ。』

　サッカーなら得意やでー！！と、歓喜しているミズハを横からジト目で見る。お前のサッカーは重傷者が出るからやめとけ。あと次の授業保健だからな。乙。