【一次創作】ウシノシタクサ。 (ページ2)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:370 hit

友達って思ってるの、アンタだけだよ。ページ2

.

『…ごめん。実は、先生から委員会の仕事の手伝い、頼まれててなぁ。教えて貰うなら、長谷川辺りに頼んでみたらどうかな？』

　あぁ、うん。優しいね、私。こんなクソガキにわざわざツテまで紹介して。ごめんな長谷川。お前、アズサちゃんのこと嫌いやったよな。マジごめん。グッバイ長谷川。元気でな。

　ア「むぅ…そうやね、長谷川のとこ行ってくる！…ねぇ、ユアちゃん。」

『何？もうそろそろ行かないとなんやけど。』

　むぅ…？？コイツぶりっ子属性まで加わったん？もう矯正不可能じゃん、乙。
　心の中でボロカスに言っていると、まぁまぁの声量で、クソガキが私に耳打ちしてきた。

　ア「わっ、私が長谷川のコト好きなの、絶対ヒミツにしとってな…！！も、もし誰かに言ったりしたら、友達やめるから！この事、ユアちゃんにしか教えてないんやからね！」

嘘つけ、ブス。
　

『…うん。当たり前じゃん。2人だけのヒミツやで。アズサちゃんが私の事、ちゃんと信頼してくれてるって、分かっとるから。』

　私はできるだけ口角を上げ、頷いた。アズサちゃんはそれを確認すると、長谷川の元へ向かっていった。

　…あ"ー、縁切りてぇ……色恋に酔ってる勘違い野郎って早く自覚すれば良いのにな…長谷川に嫌われてるって知ったらどういう反応するかな。もういっそのこと、カミングアウトしてやろうか。

　中学入って、新しい友達作ろーってなった約2ヶ月後にこの惨状だからな。もうダメだ私。運が無さすぎる。

　私は席を立ち、教室の外に出る。さて、どうしよっか。さっきのは咄嗟についた嘘で、委員会の仕事の手伝いなんか頼まれていない。

　…適当に時間潰すしかないよなぁ。