39.大嫌い ページ41
坂田side
俺はAの家に突入するなり、父親らしき人間の顔面を殴った
一瞬ひるんだようで、Aを離すがすぐに俺を睨みつける
父「お前誰だ、いきなり大人を殴りやがって」
さ「てめえがAを虐待してたからやろ、俺の大事なやつなのに」
父「このゴミが言ってた全部知ってくれるやつってお前か。お前があいつの何を知ってるって言うんだよ」
さ「少なくともお前よかはな。何に苦しんで、何で笑えるのか。あいつのこと理解しようとしてないお前らに何が分かる。あいつの性別だって認めてやれねえバカがよ」
父「クソガキがごちゃごちゃうるせえんだよ!」
さっきまでは落ち着いてたはずだが、俺に暴言を吐かれ、頭に来たらしい
俺を殴ろうとした拳を手で受け止める
さ「Aの口の悪さはお前譲りか。俺はあいつが女だろうと男だろうと友達だ。あいつは俺たちと同じ人間、多少考え方が違うだけやろ」
さ「親だったらそれくらい認めろよ!」
そして俺は父親をまた殴り飛ばした。床に転がったそいつを見下ろし、また話しかける
さ「さっき警察呼んどいたからもうすぐ来るやろ。大人しく捕まれ」
父「チッ……」
もう逃げられないと観念したのだろう、それ以上抵抗をやめた
俺は、近くで座り込んでるAを一度見るとまた親父に話しかけた
さ「だけどその前にもう1つ。Aに謝れ」
『え?』
さ「俺は悪いことした後に謝らん奴が大っ嫌いなんや。もし誤解だったとしても一回は謝ってから弁解しろって思ってるし。お前は謝る義務がある。それと……」
一度その場を離れ、遠くから殴り合いの様子を伺っていた莉子を引っ張ってくる
さ「お前もや」
莉子「……私殴ってないんだけど」
さ「Aがお前のこと殴ったって嘘ついたやろ。お前だってあいつのこと目の敵にして。あいつは悲しんでないように見えるけど、それは慣れたからや。そんなもんに慣れさすんじゃねえよ」
莉子「ごめんなさい……」
家の外からサイレンの音が聞こえる。
これで終わったんだよな。Aはもう苦しまなくていいんだ
『ゆ、悠……』
さ「ん?」
Aが震えた声で近づいてくる。そして抱きしめられた
さ「ど、どうしたん?」
『ありがと……悠がいなきゃもう駄目だった……』
……まだ終わってないし、俺が苦しむことになりそうやわ
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2万hitと評価82票、コメントをくださった「まれん」さんありがとうございました!
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ぺるはむ - 夜風@坂田家さん» ありがとうございます!向こうのほうでもコメントくれましたねwwそう言っていただけて嬉しいです (2020年10月30日 19時) (レス) id: 296fc508a3 (このIDを非表示/違反報告)
夜風@坂田家 - 今日見っけてあ、この人(お話も)好きやぁてなりました(伝われ)すと×りて見えてちょっとうっ...てなったけど他の作品も見てみようと思います!これからも頑張っていこって思えるような作品でした。 (2020年10月29日 22時) (レス) id: 4f5e25dcd3 (このIDを非表示/違反報告)
ぺるはむ - まれんさん» wwwいやいや誤字なんて誰にもありますってww (2020年9月30日 19時) (レス) id: 296fc508a3 (このIDを非表示/違反報告)
ぺるはむ - 彩華 ぴあのさん» こちらこそたくさんのコメントありがとうございます!毎日、って決めなきゃ続けられないのでww受験に合格して、絶対帰ってきます! (2020年9月30日 19時) (レス) id: 296fc508a3 (このIDを非表示/違反報告)
まれん - ごめんなさい……この前のコメント誤字ってました。。。めちゃくちゃいい作品でした!! ?は誤字です。すません (2020年9月30日 19時) (レス) id: b33dc05251 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぺるはむ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/perurisu/
作成日時:2020年8月12日 20時