４１・ ページ42
『はぁ…疲れた』
満員電車って本当にしんどい。隣にいたおじさんに寄りかかられたし…
そんなことを考えながら、とぼとぼとオフィスへ向かっていた。
「あ、周さん！おはようございます！」
声を掛けられた。会社の同僚だろうか。
『おはようございます。』
そっと挨拶を交わす。そういえば、会社にいる人間が誰なのかさえも把握できていない。
それに、前の現代までは“働く”と言ってもコンビニでちょっとバイトしたりするくらいだったので、何かやらかしてしまうのではないか…と不安で仕方がない。
＿＿＿＿＿＿＿
「これ、コピーお願い。」『分かりました』
私の不安とは裏腹に、上司の人に従っていれば仕事は一応こなすことが出来た。
言われた通り資料をコピーしていると、突然
「周さん！」と呼ばれた。
『＿＿＿＿あ、こんにちは』
会釈をする。朝、私に声を掛けてきた同僚だ。
「そうそう！今日飲み会あるんだけど…来るよね？彼氏もいないんでしょ？」
…そうだ、マイキーとは付き合ってないんだ。
「周さん、飲み会とか参加しているところ見た事ないから。お酒嫌いなの？」
『嫌いと言うわけじゃないけど…』
私の言葉に、彼女は笑顔になった。
「なら、今日七時からよろしくね」
『…よろしくお願いします』
“今の私”には何にも残っていない。だから、他の人ともちょっとだけ交流してみようかな…
＿＿＿＿なんて、あとから思えば考えが甘かったんだ。
＿＿＿＿＿＿＿
「かんぱーい！」
騒がしい居酒屋に、ガラスが重なる音が響いた。
「飲む〜？」『私はこれくらいで…』
誘ってきた同僚は私の横を離れない。
けれど、ノリが悪いことに嫌気がさしたのだろう。
いつしか私からスッと離れて、マイクを手にする。
「それじゃあ、歌いまーす！」
彼女の言葉に社員たちは沸いた。
…私って、この場にいる意味があるのかな。
私の隣は空席だし、お酒だって飲めないし歌も歌えない。
トイレに行くふりをして早く店を出よう…
そう、カバンを持ちかけた時。
「あのー」と、グラスを持った男性に声を掛けられたのだ。
「隣、いいかな？」
彼の言葉にこくりと頷くと、隣の空席に座った。
…続く
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ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マン3さん» コメントありがとうございます！いいお話と言っていただき嬉しいです！昼夜逆転マンさんが感想を下さるお蔭でやる気もアップしてましたので、お礼を言うのはこちらの方です(*´ω｀)応援に応えられるよう、頑張ります！ (2022年8月13日 10時) (
レス) id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
昼夜逆転マン3 - わあー！完結おめでとうございます！ 最近見れなくてすいませんでした。 本当にいいお話でした！ 最後、感動しました！ いいお話を作って下さりありがとうございます！これからも応援してます！ (2022年8月13日 3時) (レス) @page49 id: c03225e7d0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあめ(プロフ) - エリザベス女王さん» コメントありがとうございます！最高のハッピーエンドと言っていただき嬉しいです(*ﾉωﾉ)完結したものなのに最後まで読んで下さりありがとうございました！ (2022年8月2日 14時) (レス) id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王 - 推しが尊い､､､！最高のハッピーエンドですねぇ！神ですか⁈神ですか。ありがとうございました！ (2022年7月29日 21時) (レス) @page50 id: c75fcc9307 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マン3さん» ありがとうございます！神展開だなんて嬉しすぎます(*ﾉωﾉ)全力で書き切ります…！ (2022年7月16日 9時) (レス) id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆあめ | 作成日時：2022年5月15日 21時
