花降る夜に《hirano.sho》

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家に帰るとまず靴下を脱ぎ、そのままお風呂場へ直行。



潔癖の私は、家に帰るとすぐにお風呂に入らないと落ち着かない。



いつもはお風呂に入ると1時間くらい上がってこられない。

究極のお風呂好きだ。


でも今日は……



10分後には紫耀主演のドラマが始まる。




『いそげっ』





超特急でお風呂に入る準備をし、イスに座って体を洗う。



ﾎﾟﾛﾝ



防水カバーをつけたスマホが私の膝の上で音をたてて震える。


メッセージの着信だ。




誰から？



頭を洗う手を止めずに、左手でメッセージを確認する。



予想通りだった。



紫耀今日のドラマ見ないとどうなるか分かるよねっ!








変わらない無邪気な文章。



多分紫耀の精神年齢は小学生で止まっているはずだ。




そこがまぁ…いいところなんだけれど。





私は一ヶ月ぶりに届いた紫耀からのメッセージに心を踊らせながら返信する。




Aどうなるの?



紫耀30秒間こちょこちょしまーす!



Aうわー確かに嫌だw







紫耀とやりとりしているときだけは、子供のころに戻った気分になれるのは気のせいなのだろうか。

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