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貴『ん…んぅ』
ごろんと寝返りを打つと、ﾄﾞﾝｯとソファから落ちる。
貴『…いた、い』
たるちに抱きついて寝ていたはずなのに、何故かぼくはひとりでソファの上で寝ていた。
貴『…たる、ち？どこ？』
きょろきょろと辺りを見回すも姿が見えなく不安になる。
ふと、ぼくを置いてどこかにいってしまったのではないか、ぼくのこと邪魔になったんじゃないか、そう考えてしまいだした。
すると、いつの間にかぽたぽたと涙がこぼれる。
貴『…っ、うー、っ、ﾋｯｸ…』
泣いちゃダメだ、泣いたら捨てられる。そう思い、ぼくは必死で涙を止めようとする。
貴『…ふ、っ…ｸﾞｽｯ』
ぼくの気持ちとは裏腹にぼろぼろと涙が零れ落ちる。すると、ガチャっと扉が開く。
貴『っ…ﾋｯｸ』
至｢A、どうしたの？｣
部屋に入ってきたたるちは、泣いているぼくのそばにきて抱きしめてくる。
貴『なん、でも、ないっ…ﾋｯｸ』
至｢なんでもなかったら泣かないでしょ｣
貴『…起き、たら、だれもいないし、っ…ｸﾞｽｯ…捨てられた、って思って…ｸﾞｽｯ』
どうしたの？と改めて聞くたるちに、ぼくは途切れ途切れ話す。すると、たるちの抱きしめる力が強くなった。
至｢ごめんね、ひとりにして。Aのことを、捨てたりなんてしないよ。だから、安心して？｣
貴『ほん、と？』
至｢ほんと。だから、泣き止んで？｣
ぼくを抱きしめながら落ち着かせようとたるちが、背中を優しく叩いてくれる。その心地良さにぼくは次第に涙が止まって言った。
貴『たるち、ぼくを、ひとりにしないで…』
落ち着いたあとぼくはそう呟く。すると、たるちがちょっと笑いながら返事をしてくれる。
至｢当たり前。俺、Aのこと大切だから｣
貴『…大切？』
至｢そ、大切｣
貴『ぼくも、たるちのこと大切だよ？』
それから、ぼくは、たるちに抱っこをしてもらいご飯を食べに談話室に向かった
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ゆあ(プロフ) - 木兎宮るとさん» コメントありがとうございます。外していたつもりだったのですが、外れていなかったです。ご指摘ありがとうございました。 (2017年10月6日 0時) (
レス) id: 664d2b59d6 (このIDを非表示/違反報告)
木兎宮ると(プロフ) - オリジナルフラグを外してください (2017年10月5日 23時) (レス) id: 68f0c4b0f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆあ. | 作成日時：2017年8月8日 3時
