架け橋Ⅱ【僕のヒーローアカデミア】 (ページ5)

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輝5 ページ5

職員室に戻ると、険しい顔で書類を見ている相澤先生がいた。

『お疲れさまです、A組の授業終わりました』

相「どうだった、あいつら」

『爆豪勝己は変わってないですね」

苦笑いでそう返すと、相澤先生は溜息をついた。

そりゃ溜息も出るよなぁ。

『てか、それ何です？』

相「職場体験の希望だよ」

『あー』

私も行ったなぁ。

緊張したけど楽しかった思い出ではある。

『指名多く来てた子いましたよね』

相「轟な」

『選り取りみどりじゃないですか、いいなぁ』

相「お前も優秀だっただろ」

相澤先生に褒められた。

いやでも、轟くんに比べりゃあ、ねぇ。

『…職場体験中は巡回するんで』

そう、私の職場体験中の仕事である。

職場体験中は授業ないからね。

その時間は見回りをする。

まぁ、心配な子を中心にだけど。

相「…あぁ、頼んだぞ」

『ん？その事務所…』

相澤先生が手に持っている職場体験の書類。

そこには保須市の事務所が書かれてあった。

しかもそれを書いたのは飯田天哉くん。

『この子、もっと指名きてましたよね？』

相「あぁ…」

飯田くんの家族はヒーロー一家だ。

私もお世話になっているヒーローである。

…あれ、そういえばこの前保須で事件が…。

『相澤先生、これってまさか…』

相「お前、保須周辺回れ」

『…』

相澤先生は書類から目を離さずそう言った。

あぁ、そういうこと。

『でもいいんですか？爆豪勝己とか見張らなくて』

失礼なことしでかしますよ、と付け足した。

相「ベストジーニストのた事務所だ」

『安心すぎますね』

職場体験当日

相「コスチューム持ったな。
本来なら公共の場じゃ着用厳禁の身だ、落としたりすんなよ」

いつもの感じで生徒に言う相澤先生。

相「くれぐれも失礼のないように！」

『挨拶はしっかりするんだぞー』

上「てか何で架橋先生いんの?!」

職場体験当日、A組の見送りに来ていた。

このまま仕事するからついでなんだけどね。

相「言ってなかったが、こいつは職場体験の見回りするから」

親指でグッと私を指した。

芦「え！先生も来るの？」

『いや、遠目から見てるだけ。
事務所側に全部任せてあるから手貸したりとかはしないよ』

今回は学校を離れて、別な人から教わる。

そこで学校の先生が出る必要はない。

『でも最近物騒だから。
何かあったら助けには行くよ』

君たちも気を付けてね。

そう言って、彼らを送り出した。