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丈「A、今日朝練ないから一緒にいこうや。」
A「え、珍しいやん。ええよ、」
不変を求めていたって、多少の誤差は生まれる。
幼馴染みの丈といくことは、私が求める不変とはほど遠いけど、
彼を見るだけで、頑張れるからよしとしよう。
いつもの時間。
いつもの電車。
丈とくだらないことを話ながら、いつもの場所に停車。
彼が乗ってくるのを待つ。
西畑くんが乗ってくる。
あ、今日はいいことあったんかな。
にこにこしとる。
丈「……なぁ、なにニヤニヤしとんの?」
へ?ニヤニヤしてた?
丈「おん……、まさかとは思うけど、」
何?
丈「A、まだ、西畑大吾見てるとか、言わんとってな………?」
A「……………は、?いや、なんで?
見るだけやったらただやん。しかも気付かれん程度やから大丈夫やって。丈は心配性やなぁ、」
丈「………今日は、どんな格好しとる?」
いつもとおんなじやで。ずーっと、変わらへん。
降りる駅。
彼はまだ降りないらしい。
学校に向かって歩く。
丈「なぁ、A、」
A「西畑くん、今日もかっこよかったな!!」
丈「おい、」
A「いいことでもあったんかなぁ、めっちゃにこにこしとったで。」
丈「なぁって、」
A「見た?ちゃんと。かっこいいと言うより、あれはかわい……」
丈「いいかげんにしろよ!!!!!」
A「っ!、急に、おっきい声ださないでよ……」
丈「お前が、目をさまさないからだろ。」
A「なにがよ。意味わからんのやけど、」
丈「西畑大吾は、もう、
この世には、いないんだよ……っ!!」
……………?
………?
…は、
なんで、
丈「なぁ………お願いやから………いいかげん、認めてくれ………」
＿＿＿＿＿＿あぁ、そっか。
大吾くんは、もういないんだ。
いない……
走馬灯のように、記憶が回る。
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作者名：Yuna.H | 作成日時：2022年11月17日 15時
