秘密14 ページ17
退院してそのまま警察庁へ向かうA。
途中、パトロール中の松田に会った。
「あら志乃先生。おはようございます」
「佐藤刑事、おはようございます。ご苦労様です」
松田と共にパトロールをしていた強行犯三係の刑事__佐藤美和子と軽く挨拶を交わすも、松田とAの間に会話はなかった。
昨日会った時のことを思い出し、つい微笑みが溢れる。
「では、私これから用事があるので失礼しますね」
「えぇ、今度ぜひポアロでご一緒しましょうね」
Aは、佐藤からのそんな誘いにはい、と笑って答え、2人に背を向けて歩き出した。
それから少し歩いて警察庁に着くと、いつも降谷や諸伏と任務の話をする時に利用する部屋に向かったA。
コンコンとノックして、入室の許可が聞こえたので部屋に入る。
そこには、降谷と諸伏が待っていた。
「体の調子はどう?」
「お陰様で、大丈夫です」
Aに心配の声をかけてくれた諸伏にそう答えるとよかった、と柔らかい笑顔を浮かべた。
「松田とは、どうだ?」
まるで本題のように話し出した降谷。
「どうも何も、別れましたよ」
淡々とした口調でそう言ったAの瞳に感情は読み取れなかった。
しかし、たった一瞬寂しそうな表情を浮かべたAに降谷と諸伏は気付いていた。
「A。松田のことは本当に申し訳なかった。」
改めて謝り、珍しく頭を下げた降谷に首を横に振るA。
「降谷先輩のせいじゃないですよ。
それに、最終的に陣平くんじゃなくて公安を選んだのは…」
“私ですから”
そう言って俯いたAは確かに傷付いた表情を浮かべていた。
「A。1つ提案があるんだが…」
今まで見た何倍も真剣な表情を浮かべた降谷に真っ直ぐ見つめられたAはごくり、と息を呑んだ。
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yuan_hina(プロフ) - solaさん» ありがとうございます!私本当は笑える系好きなんですよ()これからも頑張ります! (2022年6月5日 22時) (レス) id: 97066f6968 (このIDを非表示/違反報告)
sola(プロフ) - 27の"と思っていた()"でめっちゃ笑いましたwこれからも更新頑張ってください! (2022年6月5日 22時) (レス) @page31 id: f1728775b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yuan | 作成日時:2022年5月21日 22時