秘密 8 ページ11
「はいはい、で何で振られたの?」
「…他に好きな奴ができたってよ」
投げやりに口にした松田に耳を疑った降谷と諸伏。
2人は、てっきりAが何かしら事情を説明して別れるのかと想像していたので、驚きを隠しきれなかった。
「はぁ…いい歳してだせぇよな、」
松田が腕を組み、そこに自身の顔を埋める。
その肩を片手で抱く萩原。
「…その志乃さんに、会ってみたいな」
諸伏がそう口にすれば、顔を上げることなく松田が言う。
「…だめだ、志乃は多分お前の顔がタイプだからよ」
それに驚き、「そんなことないんじゃない」と言う諸伏。
そういえば、Aが以前に「幼馴染の萩原さんですら直接紹介してくれない!」と嘆いていたような気がする。
「寂しい思いをするのももう少しなんじゃないか?」
「はぁ?」
降谷がそう言うと、松田は顔をあげ、少し腫れている瞳で降谷を睨んだ。
諸伏は、降谷がこれからしようとすることを想像して、不謹慎だとは思いつつも口角を上げた。
「…さてと、陣平ちゃんの初失恋を祝して、ぱーっと呑もうぜ、ぱーっと」
「…うっせぇ、初じゃねぇし」
「え〜?だって姉ちゃんの時は自然に気持ちが消えただけじゃん」
「んまぁ確かに…」
悔しそうにする松田の顔はどことなくまだ暗かったが少しだけ、ほんの少しだけ、いつもの顔に戻っているような気がした。
「…志乃…逢いてぇよ…」
そんなことを小声で呟いているなんて知らず、同期たちは徐々に酒に酔い始めていた。
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yuan_hina(プロフ) - solaさん» ありがとうございます!私本当は笑える系好きなんですよ()これからも頑張ります! (2022年6月5日 22時) (レス) id: 97066f6968 (このIDを非表示/違反報告)
sola(プロフ) - 27の"と思っていた()"でめっちゃ笑いましたwこれからも更新頑張ってください! (2022年6月5日 22時) (レス) @page31 id: f1728775b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yuan | 作成日時:2022年5月21日 22時