七番様の彼女は歌姫(4)

エソラゴト〜第二十話〜 ページ8

〜光side〜

ミ「オレが連れ出してやる！

…なーんて言うから
考えのひとつでもあるんだと思ったら

まさかのノープランとはね」

「うるせぇな…
これから先輩とも合流して色々考えんだよ！」

(ついコイツを追って来ちまったけど
先輩…あのあと危ない目に遭ったりしてねーかな…)

ミツバは急に「げっ」と言い草むらに隠れてしまった

ミ「やばっ僕ちょっと隠れるから」

「は？あんだよテメー…って」

「A！？花子！？それに…先輩！？」

貴女『あ、光くんだ』

花「…やあ」

校門からやってきたのはAと花子。
花子の背には気を失っている先輩がいた

「おい！！どうしたんだよ！大丈夫か！？」

花「うーんつかれた…」

貴女『お疲れ様、ありがと、普』

「一体何があったんだ…？」

貴女『えっと…寧々がどうしてもって言うから街に繰り出したんだけどね…』

「外ォ！？
まさか外で何かやべーことが…！？」

花「いやヤシロさんってば突然飛び出した
イケメンに轢かれちゃって」

「アホか！！
くだらねーウソついてんじゃねぇーよ！！」

ガサッ

一斉に音のする方へ視線が集まる

ミ「あっ…あ…えと…アハ…ど…ども…」

「ミツバお前なんでさっきから隠れてんだ？」

ミ「ばっ…しー！！」

A『はぁ…そう…ミツバくん
あなたの願いはその程度だったのね…』

ミ「！」

Aは見たことのない冷たい顔をしていた

「おいA、お前どうしたんだ…？」

オレが声をかけると
貼り付けたような笑顔を浮かべ近寄ってくる

ミ「源くん！！」

オレはいきなりミツバに掴まれ
後ろへ投げ出されてしまった

「オイコラ ミツバてめ！いきなり何すんだよ」

貴女『ふふっ…やだなぁミツバくん
そんな怖い顔しないでよ

乱暴なんかしないのに』

『ね、普？』とAが言うと二人とも
オレの見知った姿に戻った

「お お前ら…A！花子！！

な…なんだよ！！驚かせやがって
やっぱりいつものAと花子だったんじゃねーか

どうして今まで黙ってたんだよ

オレも先輩も何が起きてるか全然わかんねぇし
すっげぇ苦労したんだからな…

けどお前らがいりゃ
この世界からだって簡単に出られるはず…」

ガシッ

安心した勢いで話しているとミツバに肩を掴まれた
ミツバの顔は険しかった

「…ミツバ？

おい A？花子？
なんで何も言わねーんだよ」

もう一度A達の方を見ると
花子が先輩をお姫様抱っこしていた

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