エソラゴト〜第十七話〜 ページ5
〜寧々side〜
花「おわっ…ぶない！」
貴女『きゃっ…』
「A、大丈夫？」
私は花子くんの自転車に乗りながら聞く
Aの自転車…いわゆるママチャリを花子くんが漕ぎ、後ろにAが横座りしている
貴女『大丈夫…だけど、なんで自転車なの！？』
「急いでるからよ！
2人が自転車持っててよかったぁ」
花「Aっ坂道曲がるからしっかり捕まって！」
貴女『ひえ…怖い…』
Aは言われた通りに花子くんの腰にしっかりと抱きついていた
貴女『ねぇ、寧々！どこに向かってるの？』
「遠く！とにかく遠くまで行くの！」
ここがシジマさんの絵の中の世界なら
きっとどこかに終わりがあるはず
そこまで行けばこの世界から出ることが
できるかもしれない
「怪異にだって限界はあるはずだもん…
見て！2人とも！バスが来てる あれ乗ろう！！
待って！乗りまーす！！」
私は自転車を降りてバスに手を振る
貴女『私達的には寧々に待ってほしい…』
花「うん、ホントに…」
ハァハァ言いながら二人が後から走ってきた
「よかった！止まってくれたみたい」
バスの運転手さんにお礼を言いながら乗ろうとする
運「いいえぇ、いいんですよ
けどお客さま、こんな時間にそんなに急いで…
どこに行かれるんですかぁ？」
運転手の顔を見るとそこにいたのは…
「きっキャアアアアア
シジマさんが出た！シジマさんが出たーっっ！！」
私は急いで二人の手を取り、走って逃げ出す
貴女『ええっ！？』
花「何？何！？」
貴女『バス乗らないの！？』
「バスはだめ！！」
(どうしてシジマさんがバスの運転手に…
ううんとにかく逃げなきゃ！！)
ぐるぐる考えながら走っていると
赤信号に飛び出してしまっていた
貴女『寧々ぇ！！』
Aが咄嗟に私を抱きしめて守ろうとしてくれた
恐れていた衝撃はくることなく、
ぶつかりそうになったタクシーは止まってくれていた
運「おい！危ないぞ！！」
(この人はシジマさんじゃない…)
「あのっ
のの…乗せてください！」
運「はあ？」
私は2人を後ろに入れて助手席へ向かおうとする
花「タクシー乗るの！？」
「乗るの！」
運「感心しないなぁ 学生さんがこんな遅くに
何か事情があるんでしょうが…
車道に飛び出すなんて危ないことしたら
いけませんよ」
またもやそこにはシジマさんがいた
「アアアアアア」
私は転がるように逃げ出し電柱に顔をぶつける
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いにいにさん(プロフ) - このシリーズが面白いです。でも切なくて…。とても感情移入する素敵な作品でハマりました！ (2021年9月12日 20時) (
レス) id: 0e9e5321ea (このIDを非表示/違反報告)
ゆかの(プロフ) - 竹輪*胡瓜@琳灯-linto-さん» コメントありがとうございます！先日花子くん15巻発売しましたねー！これからちょこちょこ続きを書こうかと思っていたので夢主救い出します！！任せてください (2021年4月29日 10時) (レス) id: e15f151ff6 (このIDを非表示/違反報告)
竹輪*胡瓜@琳灯-linto-(プロフ) - ハッピーエンド書いて欲しいです！バッドエンドも好きなんですけど、二個目を読んだら胸が痛くなって……どうか癒しを！ (2021年4月23日 22時) (レス) id: 9201fca298 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかの(プロフ) - 蓮花さん» 蓮花様ありがとうございます！そう言って頂けてとても嬉しいです！今回のは幸せ目のバッドエンドでしたが次は少し病んで来ます笑 飽きずに是非楽しんで頂けると有難いです！ (2020年5月30日 23時) (レス) id: e15f151ff6 (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - バッドエンドのストーリー私的にすごく好きです！あと、番外編も良すぎませんか？ゆかのさんのお話好みです！ (2020年5月30日 17時) (レス) id: 46ea6e1658 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆかの | 作成日時：2020年5月21日 9時
