エソラゴト〜第十六話〜 ページ4
〜寧々side〜
「え…」
貴女『私は…私達は行かないよ
寧々の勢いに負けてついてきちゃったけど…
私と普は外になんか行かない』
「…Aはここにいたいの？」
貴女『そりゃここにいたいよ…どうして逃げ出すの？
今がいちばん楽しいとこなのに！』
Aは俯いていた顔をあげた
その顔はいつもの笑顔じゃなくて…
何かを諦めたような張り付けたような笑顔だった
「花子くんは…？」
貴女『普も…』
「A、待って…花子くん自身から聞きたい」
Aにそう言うと悲しそうな顔をしてまた俯き
じっと花子くんを見つめていた
花子くんと繋いでいる手を
もう一度強く握りしめていたように見えた
花「…あまねくんだってば。
俺ももちろんAと一緒だよ、ここにいたい
みんなのとこに戻ろうヤシロさん」
花子くんはAと同じ笑顔を浮かべて言った
貴女『ねぇ…寧々はここがそんなに嫌？』
花子くんと手を離し私の手を取るA
「ううん…好きだよ
楽しいこともたくさんあるし…」
貴女『なら…』
「でも！私の…私の好きな人達がいるのは
ここじゃないから
行かなきゃ」
貴女『！！ …でも』
Aがまた何か言おうとする前に大きな声で言う
「もう…いいから黙って私についてきて！！」
貴女『！はぁ…もう…しょうがないんだから
…わかったよ』
「一緒に来てくれる！？」
貴女『寧々だけじゃ危ないしね…』
花「くっ…あはは！
Aは本当にヤシロさんに甘いなァ」
花子くんが笑いだすとAは頬を膨らませた
貴女『普もくるんだからね！』
花「ハイハイ」
「ありがとうA！花子くん！」
貴女『どーいたしまして…』
「それじゃあこの世界の端っこまでレッツゴー！」
貴女『え、どこまで行くつもりなの…？』
私が門を越えて、続けてAが越える
花子くんは越える前にピタリと止まった
「花子くん？」
Aは私と繋いでいた手を離して
花子くんの手を握りボソッと何かを話していた
貴女『大丈夫…どこだって私が傍にいるから』
私には聞こえなかったけどその後はなんでもないよと言い二人はついてきてくれた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 90人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いにいにさん(プロフ) - このシリーズが面白いです。でも切なくて…。とても感情移入する素敵な作品でハマりました！ (2021年9月12日 20時) (
レス) id: 0e9e5321ea (このIDを非表示/違反報告)
ゆかの(プロフ) - 竹輪*胡瓜@琳灯-linto-さん» コメントありがとうございます！先日花子くん15巻発売しましたねー！これからちょこちょこ続きを書こうかと思っていたので夢主救い出します！！任せてください (2021年4月29日 10時) (レス) id: e15f151ff6 (このIDを非表示/違反報告)
竹輪*胡瓜@琳灯-linto-(プロフ) - ハッピーエンド書いて欲しいです！バッドエンドも好きなんですけど、二個目を読んだら胸が痛くなって……どうか癒しを！ (2021年4月23日 22時) (レス) id: 9201fca298 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかの(プロフ) - 蓮花さん» 蓮花様ありがとうございます！そう言って頂けてとても嬉しいです！今回のは幸せ目のバッドエンドでしたが次は少し病んで来ます笑 飽きずに是非楽しんで頂けると有難いです！ (2020年5月30日 23時) (レス) id: e15f151ff6 (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - バッドエンドのストーリー私的にすごく好きです！あと、番外編も良すぎませんか？ゆかのさんのお話好みです！ (2020年5月30日 17時) (レス) id: 46ea6e1658 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆかの | 作成日時：2020年5月21日 9時
