15年目の発見 ページ30
光忠side
目の前にいる鶴さんは、静かにそう言った。
「はー………15年間もすまなかったぜ、光坊」
僕の呼び方も「光坊」と、
人間になってからは一回も呼んでくれなかったのに。
そのことは、鶴さんに記憶が戻ったと思わせるには充分すぎた。
「なあ光坊、『ここ』には何があるか分かるか?」
ふと、鶴さんが傍の石を指差した。
僕は知らなかったから、素直に「知らない」と言うと、
「実はここは………墓なのさっ!!!!」
______ズボッ!!
どういうことかと聞こうとした瞬間、
あろうことか鶴さんはその石を引き抜いた。
「つ、鶴さん!?何してるの!?」
「はっはっは!!いや、すまんすまん。
これは墓だが、普通の墓じゃないんだな。
15年前、
さすがに骨を埋めてやることはできないからなぁ、代わりに花を埋めてやったんだな。
たしか、青くて小さい可愛らしい花だったんだが______」
意気揚々と話していた鶴さんだったが、
引き抜いた穴の中を見た、動きが止まった。
「?どうしたの鶴さん………?」
後ろから顔を出してみると、
そこには青い小さな花と、一つの白い封筒があった。
その封筒を、鶴さんは恐る恐る開けていく。
そして、
中を見た。
「………これは驚いた。一枚目の俺のぽえむじゃないか」
そう言って、そのぽえむを食い入るように読み始めた。
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燭「赤いリップだよ。格好良く決めたいよね!」
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笑羽 - 梅歌さん» コメントありがとうございます!!ログインできました(*^_^*)更新頑張りますよ〜 (2020年5月8日 15時) (レス) id: 0e96abb413 (このIDを非表示/違反報告)
梅歌(プロフ) - こんにちはっ!これはあの曲ですな(名前出さないけど)!ログインできました?更新頑張ってください( ˙-˙ )! (2020年5月8日 13時) (レス) id: 5c54cadbe6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:笑羽 | 作成日時:2020年2月16日 18時