じゃがいも王子ふっかさん (ページ25)

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「じゃあ、俺帰るね。寒いから早く家入りなよ」

「本当にありがとう！ふっかさんはおかんか！笑」

車から見えなくなるまで手を振ってくれた彼女
寒いから家入りなって言ったのに

「あーあ、本当に可愛いし優しいなぁ……」

車の中で１人で呟く

さっきの帰りのときも、いきなり話さなくなったなと思ったらすぐ寝ちゃうんだもん
本当に無防備だよね

家に着くと、メッセージが2件
１つは照からで、もう１つはAちゃんから

ふっかさん。今度はふっかさんの行きたいところ行こう。

彼女なりの照れ隠しなのか、絵文字も何もない状態で文が送られてくる

それすらも俺にとっては可愛いわけで…

さっき起こす前にこっそり撮ったAちゃんの寝顔の写真を見たら、さっき別れたばかりなのにもう会いたくなって。

気づいたら電話をかけていた

「……もしもし」

「もしもーし。ごめんね、声聞きたくなっちゃって電話しちゃった」

「ふっかさん。そんな恥ずかしいことをよくサラッと言えますねぇ。感心します。」

「好きだから言えるの！感心しないでよ！」

「あはは笑
やっぱふっかさんと話したりするのは心地いいですねぇ」

「……………え？Aちゃん。俺といるときそんな風に思ってたの？」

「あっ…………………。いや、これは違うくて。うん。お休みなさい」

ブツッ

一方的に切られた電話

「何今の。不意打ちはアウトだよ………」