【ＨＱ】貴「女子なのに…」国「え？(嘲笑)」及「え？！女だったの？！ゴリラかと…」貴「…一番傷つきました」

３３話 ページ40

ー国見sideー


俺は何故か音駒のセッターの……確か、孤爪さん、と、梟谷のセッターの赤葦さん、金田一と肝試しをしていた。

なんで男でやんなきゃいけないんだ。

むさ苦しいしめんどくさいし。


そんなことを考えながら、歩きながらスマホをいじっていた。

孤爪さんもスマホのゲームをしているようで赤葦さんに注意されていた。

俺は金田一から、注意されたけど。





孤「国見……だっけ。」


国「……え、あ、はい。」


孤「……あのさ、真剣に向き合わなきゃ伝わらないよ。」


孤爪さんがスマホのゲーム画面から顔を上げて猫のような、そして、すべてを見透かすような、そんな目で俺を見た。


国「…な、…んのことですか。」


口の中が少し乾いていて、少しどもってしまった。


孤「……後悔はあとからするものだから。」


何を当たり前のことを……とは言えなかった。


思い当たる節があり過ぎた。


孤爪さんがなんで…とは思ったけど、近くに金田一や、赤葦さんもいて、聞けない。


国「……そうですね。心に留めておきます。」


そう言って逃げるようにスマホをいじった。

ちょうど、Aからラインで、自分の肝試しが終わって、俺たちの次の人達がスタートしたと来ていた。


ゆうくん以外無気力だからゴールできるか心配なんですけど、大丈夫ですか。

と来ていたので、うるさいゴリラ。と返しておいた。

すると、すぐ既読がつき、スタンプで怒りを表していた。






孤「…………よかったね。」


国「……まぁ。」

断定なのが見透かされたようで少し怖かったが、

金田一と赤葦さんに聞こえないように小さく呟くように言ってくれたことに優しさを感じた。






きっと、その時の俺は少し口角が上がっていたと思う。



最短距離で、楽な道で行き、紙をとり、帰ってきた。

そこにはやはりゴリラのような顔で俺に向かって怒るAが見えて、少し笑った。









ー国見side終了ー

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