へらり。 1【rbsha】 ページ21
「好き、」
甘い顔の微笑み。
「んふふ、今日もかわええなぁ」
大切なものを見るような目。
「愛してる」
真剣な眼差し。
いつだってロボロは俺に気持ちを伝えてくれている。
愛されている、なんて心から思うことができるし、何よりも心が温もりを得るような感覚がする。
そんな彼は、俺にはとても眩しくて。
俺のことを愛してやまない、なんてことが全身から感じ取れて。
でも、…俺は？
彼に対して、明確な愛情表現をしたことは？
面と向かって「すき」の二文字を言ったことは？
まず、何も返せない恋人のことなんて、とっくに見放すのでは？
…いや、いやや！
「今日も好きやで、シャオロン」
今日も彼からの贅沢な言葉のプレゼント。
俺には身に余るものだ。
「……おれも」
どうすればいいのか分からず、少し微笑むだけの返しをしてしまう。
意気地なし！
今すぐにでも抱きついて、おれもすきやで！なんて叫んでやりたいのに。
自分に変なプライドがあるせいで、思い通りにいかない。
こんな俺、ほんまに好きでいてくれる？
急激に自信を無くしてしまい、俯く。
いつもはにへら、と笑う彼だったが今回は違った。
一瞬苦しい顔をしたかと思うと、すぐさまそれを取り繕うような顔になるロボロ。
思わず体が強張ってしまう。
「疲れたやろ、シャオロン。付き合わせてごめんな
別れようか、」
急に発せられた言葉に頭が追いつかず、ぐるぐるする。
ぁ、いま、…なんて？
「ぁ、ぇ、いや、いやや。なんで、…ぁ、ごめ、ごめん。全部ちゃんと…なおす、から！
やから、おねがい、…捨てんとって、隣に居させて…、」
やだ、やだ、なんて子供みたいにゴネてしまう。
変なプライドは捨ててしまえ。
俺のせいで、こんなことになってもうたんや。
どうにかして別れない術はないか、と焦り頭を巡らせていると
ロボロが急に己の額に手を当て、天を仰いだ。
「…ごめん、ほんまごめん。…ちゃう、不安にさせたかったんやない。
あー、俺ほんまに好かれとるなぁ、」
「ぁ、…どういうこと？…捨てへん？」
訳がわからず、ロボロのことを恐る恐る見ていると
急に肩を掴まれる。
「すき、シャオロン、好きや」
再度確かめるように、俺を見つめながら。
彼からの愛を確認するためにはそれだけで、十分だった。
ーーーーーーーーーー
つづきます。
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ゆうき(プロフ) - す〜しぃさん» ありがとうございます🙌光栄です！ (4月12日 22時) (
レス) id: eb2b1b928a (このIDを非表示/違反報告)
す〜しぃ - ゆうきさん» 読ませて頂きました!もう、ほんとに良かったです…!!!何度も読ませてもらいますね！笑リクエストにとても早く応えてくれてありがとうございました!!! (4月12日 22時) (レス) @page20 id: 7cd164adf3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - す〜しぃさん» 了解致しました！今暫くお待ちいただけると幸いです〜 (4月11日 23時) (レス) id: eb2b1b928a (このIDを非表示/違反報告)
す〜しぃ - ありがとうございます!!はい！ぜひぜひシチュエーションもおまかせでお願い致します！！ (4月11日 23時) (レス) id: 7cd164adf3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - す〜しぃさん» コメントありがとうございます〜🙏knshaの学パロ、了解致しました！その他のシチュエーション等はこちらで決めさせていただいてもよろしいでしょうか？ (4月11日 23時) (レス) id: eb2b1b928a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうき | 作成日時：2024年3月5日 23時
