強くなりたい (ページ2)

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どん底に落とされたあの日ページ2

私がヒーローを目指したのは、ヒーローになれば強くなると思ったから
また、笑い合えると思ったから

なのに、なんで上手くいかないんだろう

今日のヒーロー基礎学は、ヴィランとヒーローに別れた屋外訓練だった

私がヒーローと爆豪くんがヴィランだった。

爆豪くんの個性は爆破
私の個性は川。水を操る個性だから強いはずなのに……爆豪くんが、かつてのチームメイトと重なって攻撃出来ず、爆豪くんの爆破をモロに食らってしまい、私はその場に座り込んだ

｢ヴィラン側の勝利！｣

「……ｯ」

「……お前、考え事してたろ？
戦闘中に、考え事とか舐めてんのか？」

あ゛？と、爆豪くんに睨まれた

「……ごめん」

「そんな余裕あんのか？クソ女
生半可な気持ちならヒーローなんて辞めちまえや！」

ボン！っと目の前でしてみせる爆豪くん

"生半可な気持ち"
そうかもしれない。

皆、ヒーローになりたくて、ここにいる
ヒーローになることを目標にしてるから。

私は、強くなりたいがためにここに居る
その時点で、負けてるかもしれない

だって……強くなりたいんだもん
また、笑い合いたいんだもん

でも、弱い私は逃げることしか出来なかった

ヒーローになったら、強くなれる気がしたの

強くなって、そしたら、また、笑い合いたいなってそう思ったんだ

クラクラとする
私は、そのまま意識を失くした