19 ページ22
「………おいひい…」
思わず涙が出た。
やばい。
あむさんど美味しすぎか!
「それはよかった」
微笑む零さんが可愛すぎる。
「嫁に欲しい」
「逆だろ」
「それはつまり夫になってくれるということですか?」
「」
言葉を失う零さん。
なんだこいつっていう目だ。
ひどい。
泣いていいか!
「……食べ終わったんだな。皿、下げるぞ」
「いやっ自分でできますよ!零さんはゆっくりしててください」
「そうか?」
「はいっ」
急にやる気を出してお皿を下げ出す私に不思議そうな目を向けてくる。
まあ零さんの前では失態ばかりだったから、仕方ないだろう。
けどそんなに意外かおい。
「顔に出てるぞ」
「ひっ」
……察しがいいのも考えものだなあ。
うん?
察し?
これは察しなのか…?
なんか違う気がするけどスルーしよう←
そんなこんなでお皿を下げ終わると、
プルルル……
と電話がなった。
画面を見ると、“ルビー”とある。
私が潜入している組織のNo.3で、直属の上司だ。
めんどくさいなあ、と思いつつ出る。
「こちらエメラルドですぅ……、ルビー、久しぶりやねえ、なんかあったん?」
『フッ、そうだな。三ヶ月ぶりくらいか…?その敬語を使わないスタイルも変わってないな……』
「これでもお偉いさんの方の幹部や。別にええやろ?で用件は?」
正直いって早く終わらせて欲しい。
嫌な予感ビンビンだけど。
どうせ仕事だろうなあとは思う。
『ああ……、裏切り者を見つけた』
「……へえ」
『コードネームはラピスラズリ。公安からのノックだ。ダイヤモンドとペアで行動し、そいつを殺れ』
「はいはいダイヤモンドとやねー。No.2との仕事かぁ、緊張するわあ』
『戯言はいい。俺からは以上だ。抜かり無くやれよ」
「りょーかい。あんたもその偉っそいのどうにかすればええのに。……ほんじゃあな。詳しいことはダイヤモンドに聞けばええってわけ?」
『ああ』
ルビーはそう言って電話をぶちっと切った。
あーもう嫌だ!
絶対今日じゃんその仕事。
舌打ちしそうになるのをこらえながらダイヤモンドと連絡を取ろうと電話機能を起動させる。
……あれっ、私ダイヤモンドの番号知らなくない?
どうしよ…。
悩んでいると、メールが届いた。
ダイヤモンドからだ。
なんでメアド知ってるんだよ……ルビーが教えたのかな。
「場所は貴島町の第八倉庫……1時から、か」
……今日の予定、崩れちゃったな。
やってしまった。
101人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かっきー(プロフ) - すっごくいいです!なんかいい!零さんまじかっこいい!!主人公の京都弁ていいですね!それに組織のコードネームが宝石の名前っていうのもいい!続きが気になります!更新頑張ってください! (2017年11月23日 19時) (レス) id: 54b4ba4af7 (このIDを非表示/違反報告)
Riam・John・Lupin(プロフ) - 雨咲らるさん有難うございます! (2017年7月24日 22時) (レス) id: 59d8c1823e (このIDを非表示/違反報告)
雨咲らる(プロフ) - Riam・John・Lupinさん» ありがとうございます! わかりました、やってみますね! (2017年6月28日 22時) (レス) id: 9860ed1ba3 (このIDを非表示/違反報告)
Riam・John・Lupin(プロフ) - もう一つ注文を。 零が、赤井がスコッチの死の真相を偽ってた巻を読んで、赤井 秀一と和解するのも入れて欲しいです (2017年6月27日 21時) (レス) id: 59d8c1823e (このIDを非表示/違反報告)
Riam・John・Lupin(プロフ) - 更新されるのをいつも楽しみにしてます。 途中で赤井さんもトリップさせて下さい! (2017年6月27日 21時) (レス) id: 59d8c1823e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雨咲らる | 作成日時:2017年6月9日 20時