男前な彼女の素顔がみたい No.9

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両手の薬指を見て、嬉しそうに笑うA。









その顔を見れて、フッと肩の力が抜けた。








その、嬉しそうな顔が見れただけで充分。









まだまだ結婚することは簡単に出来ないけど…

もう俺は、A以外は考えられないし。








本当はペアリングだけの予定だったけど、

その指輪が呼んだんだ、俺のこと。








【貴方の大事な人の所へいきたい】って。








そう言いながら、輝いてるように見えたから。









きっと、それがタイミングだったんだよな？









ね？婚約指輪ちゃん？







なんて、思ってたらその婚約指輪がより輝いた気がしたから、きっとそうだな！笑









『あ、そーいえば』







「んー？」








『よく指のサイズわかったね？』








自分でもイマイチ分かんないのに……。って自分の指を触ってるA。








「俺がどんだけその指に触ってると思ってんの」







『…え？』







俺の発言に、思わず俺を二度見する。




すっげー顔！笑








『え、え？触ってるだけでわかるもん、なの？』







「大体ね」







『何か……チャラい』







「おいっ！チャラいってなんだよ！」









『だってさぁー、普通わかるもん？女のうちだってわかんないのに』







「それはAの女子力の問題じゃね？」






えー、ひどー！っていう彼女の口をむぎゅ、と掴んで







「チャラいっつーのは、臣みたいなヤツのこと言うんだよ」








『んー？』







「あいつ、この前お前の指触ったじゃん？それだけで、サイズ当てたかんね」









『うひょー！しゃしゅがおむぇー！！』







「え？なんて？笑」






バシバシ叩かれた手を口から離してやる。







『んもう！だから、うそー！！さすが臣ー！って言ったの！！いつまでも口掴むから……まったくー』








へへへって笑って流して、この間の事を思い返す。









たまたま出来た空き時間にペアリング見に行こうかな、って思ったら、臣も何故かついてきて。









俺がすげー悩んでる間、ずっと周りをウロチョロするから、何？って聞いたら。





指のサイズわかんの？って。




何となくね。7ぐらいかな？って言えば。





おっ、分かってんじゃん！あいつ、多分7号だよ！この前触った感じ、美穂と同じ細さだから。






って得意げだった臣。









……あれ？思い出したら、やっぱムカついてきたかも。笑

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