クレーンゲームで、山田とりました。【in×ym】

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伊「今の俺のファーストだ…」


山「大丈夫だよ！ほっぺだし」

伊「ほっぺキスのファーストだよ？」

少しパニック気味になってしまった自分の心を隠すためか、口から出るのはキスしてもらった事への不満のような言葉ばかり。


山「そんなに俺のキスいや？」


そんな言葉ばかり繰り返していると、しばらく無口になり、少しいじけた表情でそう言ってくる。


伊「いや、結構気持ちよかった笑」


その表情に惑わされないふりをして、そんな言葉を述べてみる。

山「まじ！？」


すると、キラキラという効果音が似合うほどの満面の笑みになり、まじ！？なんて聞いてくる。

そんな反応を見ただけでも、また少し期待が生まれてしまう。


伊「よーし！カメラさん！次は俺が山田にキスしますね？」

その期待をはぐらかすようにカメラマンさんにそう宣言して、山田の頬へと顔を近づける


ふんわりと鼻に入ってくる香りは、とても甘い匂いがする、

そんな香りに癒されながらも、少しずつ山田の横顔が近づいてくる


その時

まるでスローモーションのように、横顔だった山田の顔が、少しずつ正面の山田の顔へと変化していく。



そして、パッチリと視界に山田の顔が入った瞬間 唇に感じた少し柔らかなもの。


その柔らかなものは、明らかに頬ではなく唇で、

それに気づいた途端。俺も山田も一斉に二人の間に距離を作る


「おぉ。事故チューですか！！」


カメラマンさんがそう笑いながら伝えてくる




…事故チュー？


唇に…？




頭の中が真っ白になりかける。



山「あ、あ… まじ事故チューって本当にあるんだ！！」


突然、無理矢理に出したような声でそう叫びだした山田

伊「ほ、ほんとだ！すげぇ！」


それに乗って、俺もそう叫ぶ。


照れを隠すように。

胸の高鳴りを、感じないように。

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