クレーンゲームで、山田とりました。【in×ym】 (ページ17)

今日:13 hit、昨日:3 hit、合計:226,751 hit

17 ページ17

山「伊野尾ちゃんなにしてんの？」

車を降りたところで立ち止まっていた俺に、山田がそう声をかけてくれる

伊「あ、今行く」

目の前に建つのは、大きな建物。
こんなとこで撮影するんだ…

なんか、感動。

山「あ、マネージャーさん！今日って撮影何時から？」

「あー、一時間後！三十分前になったらメイクとかで呼びに行くからそれまで楽屋でゆっくりしといて下さい」

専属のマネージャー…

芸能人って凄いな。

伊「…なんか緊張するな…」

小さくこぼれてしまった俺のその発言。

山「大丈夫だよ！俺いるから」

そんな弱々しい発言にも、

優しく、でも力強く俺にそう言ってくれる山田の姿は、俺よりも何倍も大人に見える。

山「あ、そういえば今日会社は？」

伊「あー、同僚に山田とのこと全部話したら、休むって言ってくれるって」

山「いい同僚…！」

伊「楽屋ってどこ？」

山「あ、そこ！」

山田が指さした先を見ると、一つの扉の前に

『山田涼介様伊野尾慧様』

と書かれている張り紙がある

え…？

伊「なんで俺の名前が貼ってあんの？」

山「…何でだろ。あ、」

不思議そうな顔をした後に、何かに気づいたような声を上げる山田

伊「なに？」

山「昨日俺が、伊野尾ちゃんの話ばっかしてたからだ…思いっきし名前だして、」

伊「…ほぇ？」

思わず変な声が出てしまう

伊「それって、誰と？」

山「…マネージャーさんと、知念達と

本当ごめん！」

伊「…別に名前くらい知られても構わないけど…

ここに貼ってあったらさ、ここの前通る人とか、え？って思わない？」

山「…思うね、あ、待って
今日知念達もこのスタジオで撮影だ…
会うかも、」

伊「まじか……」

嫌そうな声を漏らしつつも、内心少し喜んでいる

だって、山田の友達と会えるかもしれないから。

好きな人の友達に…会えるかもしれないから。