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涼介サイド
「………侑李、聞いて?」
侑「……?」
俺は安心させる為にも抱きしめながら話した。
「………俺達や警察も侑李をこんな目に遭わせた犯人達を許せないんだ。絶対に捕まえなきゃいけない。…けど、あの場所には防犯カメラもなく目撃証言もない。犯人のこと知ってるのは侑李しかいないんだ。
思い出したくないかもしれないんだけど、辛いかもしれないんだけど、警察の人が来たら犯人のこと教えてくれないかな?」
侑「・・・・・・・」
「……もちろん俺もそばにいるから」
侑「……………わかった。」
しばらく沈黙が続いていたが、
侑李がなんとか承諾してくれた。
「……ありがとう。」
侑「……僕も許せないから」
「そうだよな。………警察くるまでしばらく時間あるからそれまで少し休んどいた方がいい。」
侑「うん…」
侑李は再び横になって目を閉じた。
ごめんな…こんなこと頼んで。
でもありがとう。
俺は侑李から寝息が聞こえたのを確認して、
薮ちゃんに電話をしに病室を出た。
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そしてあの後、昼前頃に警察がきて侑李に昨日のことを尋ねていた。やっぱり辛いのか俺の手をギュッと強く握りしめるところもあったが、俺が思っていた以上よりも案外すらっと話をしていた。
スムーズに終わり今はお昼を食べている。
「……ありがとうな。」
侑「……ううん。僕も早く捕まえてほしいから」
「そっか^^」
侑「………僕は大丈夫だから涼介くんも家に帰っていいよ。」
「え?」
侑「涼介くんも付きっきりで僕を見てくれてたから、疲れたでしょ?」
「……なーに言ってんの!気にしなくていいのに」
侑「うん、ありがとう!でも本当に大丈夫だよ!」
「…………わかった、一旦帰るね。でももし何かあったらナースコール押すんだよ?」
侑「わかってる!」
「……じゃあ、またくる。」
侑「はーい」
あまりにも侑李が大丈夫と言うので、
俺も一旦帰ってシャワーとか浴びることにした。
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作者名:みさ | 作成日時:2021年9月6日 21時