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裕翔サイド


部屋に引きこもってから1週間が経った。
ご飯は部屋の前に置いてくれるから
こっそり取って食べている。

お風呂も人がいないのを見計らって入ってる。


本当はもっと早く謝って仲直りしたかった。
俺の醜い嫉妬で家の雰囲気は最悪なのは分かってるし、こんなくだらないこと終わらせなきゃって思うのに…中々自分から言えなくてこんな長引いてる。


どうしたらいいのかな…
それになんだか今日は体調が良くない。
頭も痛いし少し熱っぽい。


今日は一日、寝とこう。
そう思いながら俺はまた眠りについた。

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涼介サイド


裕翔が引きこもって1週間。
こんなに長引くなんて思わなかった。

心配ではあったがこの1週間、病院の方も忙しくて実はあんまり家に帰れてなかったのだ。

でも仕事を言い訳に俺は裕翔と会わないことを
少しホッとしてる自分がいることに気付いた。

伊野尾ちゃんに言われた言葉が頭をちらつく。


でもそろそろ、決着をつけないとな。


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宏太サイド

ご飯が終わり、今は皆それぞれ好きなことをしている。そして俺は洗い物中。


すると玄関のドアが開く音がした。
今日涼介、帰るって言ってたから涼介だな。


ガチャ

涼「ただいま」

全-裕「おかえり!」

「お疲れ、大変だったな。」

涼「ん、まあね。……施設のこと任せっきりでごめんね。」

「気にすんな!!」

涼「………………裕翔は?」

「んーん、まだ。」

涼「そっか…」

「……ご飯食べるだろ?温めようか。」

涼「んーん、大丈夫!後で食べるよ。」

「???………何か仕事か?」

涼「…………裕翔と話してくる。そろそろ、終わらせないとだろ?」


涼介……


涼「俺もちゃんと向き合わないとな。」

そう言いながら涼介は伊野尾ちゃんの方を見た。
伊野尾ちゃんも涼介とのやり取りを聞いていたんだろう。こっちを見ていてそして歩いてきた。

慧「……覚悟決めたんだな」

涼「…………伊野尾ちゃんの言う通りだった。この一週間、裕翔と会えてなくて内心ホッとしてる自分がいたよ。でも、俺はやっぱり裕翔の主治医でいたいから。

行ってくる。」

慧「そっか。……お前なら向き合えるよ。行ってらっしゃい」

涼「うん。」

そう言って涼介はリビングを出た。



頑張れ・・・

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作者名:みさ | 作成日時:2021年9月6日 21時

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