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慧サイド
まさかの裕翔が主治医を変更してほしいと言ったらしい。……そこまでやるとは思わなかったけど。
俺は裕翔の部屋に向かった。
コンコン
「裕翔?……入るね」
ガチャ
部屋に入ると裕翔は布団にくるまって横になっていた。
「裕翔…なんであんなことしたの?」
裕「………………伊野尾ちゃんには関係ない…」
「まあ、関係ないんだけど…侑李が原因なんだよね?」
俺がそこまで言うと裕翔は勢いよく起き上がった。
大きい目をさらに開かせてなんで知ってんだ的な顔をしていた。
裕「え゛っ!……な…んで?」
「ん〜?……見てたらなんとなくね。」
裕「っ……」
「侑李に嫉妬しちゃったんだよね」
裕「…………大人気……ないよね、俺。…侑李が熱を出してから1週間、1度も涼介は家に帰ってこなかった。俺が同じように入院した時は家に帰ってたくせに…とか思っちゃって。」
それにも嫉妬してんだ…
裕「別に侑李が涼介って呼んだっていいはずなのに…それにもイライラしちゃって…。」
やっぱりそれは思ってたんだな…。
裕「わかってるよ?しょうがないってことくらい。俺が小さい男だって……全て俺の身勝手な嫉妬だって…でも、分かってても1度思ったことは止められなくて、どうしようもできなくて…(泣)」
裕翔・・・
「そっか……でもさ、身勝手なんかじゃないよ。裕翔はさ、涼介が自分を置いていきそうで怖かったんだよね。そりゃ、そう思ったら苦しくなるよ…だから大丈夫。」
裕「…う、うわぁぁぁぁん」
俺が頭を撫でながらそう言うと、裕翔は抱きしめられながら声を上げて泣いた。
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しばらくすると落ち着いたのか、裕翔は"ありがとう"と言って俺から離れた。
「もう大丈夫そう?」
裕「…うん。ありがとう。」
「そっか。………最後にもうひとつ聞いてもいい?」
裕「なに??」
「なんで主治医を変更しようと思ったの?」
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作者名:みさ | 作成日時:2021年9月6日 21時