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裕翔サイド



時間はあっという間に過ぎ、
今は日付が変わる前くらいだ。

あの後夜ご飯でも何回も"涼介、涼介"と言っていて食べ終わった後も仲良さそうに話してた。

それにいつもならしつこいくらいに"裕翔、体調は大丈夫か?"なんて聞いてくるのに一切ない。

それも少しムカつくというか……寂しい。







あーもう、認めますよ!
そうですよ!
俺は大人気なく侑李に嫉妬してるの!←誰に当たってんのよ?



そんな俺は今涼介の部屋の前にいる。
なんでかって?

結局まだこの間の発作のこと伝えてないし、
それに伝えたら……少しは気にかけてくれるかなって


よし



コンコン

涼「…はーい」

ガチャ

涼「…裕翔!こんな遅くにどうしたの?」

「……あの、ずっと言えなかったんだけど…」

涼「うん。…どうした?」

「……この間伊野尾ちゃんと2人でm 宏「涼介!!」……え?」

今度は何…?

涼「薮ちゃん?どうしたの?」

宏「侑李が…また熱が出てしまった。」


また??
思っちゃいけないのに思ってしまう。

涼「わかった、点滴持っていくから薮ちゃんは先に氷枕と飲み物用意しといて!」

宏「了解!話し中にごめんな」

そう言っ宏太くんは急いでリビングに向かった。

涼「…ってことでごめんな。また明日聞くから」

そう言って涼介も出ていこうとした。


止めちゃダメだ。侑李が熱。
ダメってわかってるのに……

「涼介!お願い聞いてよ」

涼「裕翔、見てわかんない?俺、急いでんの。話は明日聞くから。」

涼介は少しめんどくさいそうに…
冷たくそう言われてしまった。

「……ごめん。」

涼「…お前も早く寝ろよ」

それだけ告げて涼介は今度こそ行ってしまった。









俺はそこでぷつん…と何かが切れた。


ははっ、俺は涼介にとってお荷物?
どうでもいい存在なんだ。




涼介は絶対にそんなこと思ってはいない。ただ、この一週間侑李に付きっきりでろくに寝てないし、侑李の熱に敏感になってあんなこと言ったんだと普通だったらわかるのに、今の俺にはそんなこと考える頭もなかった。





いいよ、そんなに邪魔なら主治医変えてもらうから。

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作者名:みさ | 作成日時:2021年9月6日 21時

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