罪-crime- (ページ38)

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裕翔サイド

涼「好きだ。」

え？好き…？？山田主任が？？俺のこと？
急すぎて理解に苦しむ。

え？え？え？えーーーーーーーーーーー！
俺はどうしたらいい？

山田主任は怖いし罰としていろんなことをされてきた。でも、今までの怖さの中に見える優しさもあって…カッコイイなとは思ったこともある。それに裕翔って呼ばれた時、ドキドキしてしまった。

でも好きかと言われたら…わからない。そんな好きという感情を経験したことないし…。かと言って嫌いかと言われたらそれは違うし。

涼「あっ、わりぃ。さっきの忘れて」

俺が中々喋らないからか山田主任はバツが悪そうに部屋を今度こそ出ていこうとした。

「ま、まってください。俺、好きという気持ちがよくわからなくて…。」

涼「…だよな。はは。ごめn 裕「けど、嫌いではない」…！！！」

「山田主任はとても怖いけど、その中に見られる優しさに少しドキドキしたりもする。」

涼「！！おまっ…それ」

「わかんないけど…これだけは言えます。…さっき裕翔って名前で呼ばれてなんだか特別みたいで嬉しかった。」

涼「！！…それ…期待してもいいのか？」

「…うーん、はい。いいと思います？たぶん。」

涼「なんで疑問形？」

「なんとなく。…でもいいんですか？山田主任は看守、俺は犯罪者なんですよ？」

涼「…俺も正直そこに悩んだ。でも有岡看守が言ってくれたんだ。"好きになっちゃったんだから仕方ない。そこに看守とか犯罪者とかは関係ない"と。たぶん一目惚れだったんだと思う。

俺は待つよ。お前が出るまで。」

！！！

「…でも俺、出る時おじさんですよ？その時まで俺のこと好きなままとは限らないし。」

涼「あぁ。それでも待つよ。けどな？考えてみろよ？俺の方が年上なんだから俺の方が老けてるだろ(笑)それに俺はその時まで好きだと誓える。」

「なんでそんなことさらっと言えるかな///」

涼「それにな？公にはできないけど、ほぼ毎日お前と会えるだろ。」

まあ確かにそうだけど。

涼「だから、早く罪償え！俺が支えてやる。」

山田主任・・・

「まだ好きという気持ちはわかんないけど、ちゃんと罪償って山田主任とここを出たい！」

涼「裕翔・・。」

「犯罪者な俺だけど、…お願いします？」

涼「…ふふ。また疑問形。……あっ！でももしお前が何かしでかしても罰は容赦ないからな。」

「…分かりました。頑張ります！」