罪-crime- (ページ22)

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大貴サイド

あいつらも本当によくやるよ。
1130番の言葉を思い出す。

無駄じゃない…か。
俺が強く出れないのは、俺も少なからずはあいつらと同じ考えを持ってることなのかな。

…でも俺は看守だ。そんな甘い考えじゃ務まらない。俺は自分にムチをうって奮い立たせた。

ガチャ

涼「…大貴。またこの部屋にきてるのか。」

「だって、あの部屋つまんないんだもん。…それよりどう？」

涼「…っ。…あいつは凄いよ。」

今日もダメだったんだな。

涼「でももう終わりだ。」

「ってことはあれを？」

涼「あぁ。明日使う。」

「もし、それでもダメだったら？」

涼「…そん時は…考える。あいつの言い分はわらんでもない。けど、俺は主任だ。…受刑者1人に負けるわけにはいかない。」

「山田・・・。」

お前も葛藤してんだな。俺も最初にここに来た時は、嘘だろと思った。そんなことしたくないと思った。けど、慣れって怖いよな。

涼「それに早く終わらせてやりたい」

え？

涼「あいつ、身体ボロボロだし、精神的にもたぶんきてる。それでも必死に耐えてる。まあ、だったら終わりにしてやれよって話だけどな(苦笑)俺も俺で変なプライドがあるからな。」

「どっちも負けず嫌いって感じだもんな。お前らって似た者同士だよ。」

涼「はぁ？…何言ってんの？寝言は寝てから言えっつーの！」

「なんだと？……ぷっ。ふふ。よかった。いつもの山田だ。」

涼「はぁ？///…うるせっ。……でもありがとうな。俺も少しきてたからさっ。…楽になったよ」

「おう！」