smile4 (ページ10)

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涼介サイド

薬を持って地下室の階段を上っていると
ガシャンという音が聞こえてきた。

！！！

ガチャ

涼「どうしたの？……！！！」

慌ててリビングに戻るとテレビ台に置いてあった置物達が割れていたりして大変なことになっていた。

宏「落ち着いて！」

慧「侑李が暴れてて！」

薮ちゃんと光くん、伊野ちゃんが侑李を押さえつつ宥めているが、パニックを起こしてる侑李は全くきかない。

これは相当酷いな…

侑「いやっ、………くるなっ…………やめて……」

涼「薮ちゃん、暴れるだろうけど侑李を抱きしめててほしい。」

宏「わかった。………ゆうりー、大丈夫だから。宏太だよ？大丈夫、大丈夫」

侑「触らないでっ………やめて」

薮ちゃんが抱きしめてる間に薬の用意をし、

涼「侑李、少しチクッとするよ〜」

安定剤を侑李に打った。

しばらくすると侑李は落ち着き、眠りについた。

涼「これでとりあえずは大丈夫。」

宏「ありがとう。………俺達も迂闊だったよ。」

慧「それにしても今回は酷かったね。……………なかなか難しいね。」

伊野ちゃんは侑李の頭を撫でながらそう呟いた。

涼「そうだね。傷ついた心はそう簡単には癒えない。落ち着いててもいつ崩れるか分からない。俺達はいろいろ見極めながら子ども達を支えていくしかないんだよな。」

光「あぁ。……子ども達にとって何がいいのか。改めて考えていこう」

全-光「うん」

俺達は今回の侑李の姿を見て
改めて支援の難しさなどを実感した。

.

.

慧「侑李どうする？」

涼「部屋に戻して起きた時に誰もいなかったら危ないからリビングのソファに寝かせた方がいいんじゃないかな？」

宏「そうだな。じゃあとりあえずソファに寝かせとこう。」

涼「うん。……俺はとりあえず裕翔のところに戻るから起きたらまた教えて？」

光「わかった！」

涼「じゃあ、あとお願いします」

俺は侑李を薮ちゃん達に託して
ゲームを取りに行って地下室に戻った。