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涼介サイド
涼「裕翔、とりあえずこれ吸って?」
裕「ごほっ……いや…だ……」
薮ちゃんも一緒に裕翔のこと宥めてくれたけど、
落ち着くどころかどんどんヒートアップしていき
ついに喘息の発作を起こしてしまった。
これ以上はまずい
そう思い急いで吸入器を取り出し、
裕翔に吸わせようとしたが拒否。
宏「……裕翔、お願い!
思ってること全部聞くから、
とりあえずこれ吸って?」
見かねた薮ちゃんが裕翔に声を掛ける。
裕「治まらなくて…ごほごほっ……いい」
涼「・・・・・」
裕「俺は…はぁっ…ダメな子……なんだ。
涼介や宏太くんだって本当は…ごほっ…
めんどくさいって思ってるんでしょ?」
涼「っ……そんなこと思ってない!
思うわけないだろ。だから……
お願いだからそんなこと言うなよ」
裕「っ………りょ……すけ……(ふらっ)」
涼「!!……ゆう…と?……裕翔!」
宏「ちょっ、裕翔!!…涼介、裕翔が、裕翔が!」
俺や薮ちゃんの懇願が通じたのか
裕翔が落ち着きを取り戻した矢先…
裕翔が倒れた。
いや正確には気を失った。
それを見た薮ちゃんは・・・
裕翔が息をしてないと思ったのか
軽くパニックを起こしている。
涼「…薮ちゃん落ち着いて!
裕翔、気を失っただけだよ。
ちゃん息してるから!」
気を失うこともよくはないけど…
宏「……え、あ、ほんとだ。焦った…。」
涼「大丈夫!
でも少し危険な状態だから
治療する必要があるけどね。」
まあ俺も一瞬、焦ったけどね(苦笑)
宏「わかった、お願いな。
俺は一旦上に上がって状況説明してくる。
侑李もそろそろ起きる頃だと思うし」
涼「そうだね、侑李のことお願いします。」
宏「おう!
涼介、裕翔のことごめんね。
俺が無責任に"言え"だなんて言ったから…」
涼「薮ちゃんのせいじゃないよ。
いずれはこうなってたと思うし(苦笑)」
宏「……ありがとな。
上が落ち着いたらまた下りてくるよ」
涼「うん、助かる!」
そう告げると薮ちゃんは部屋を出ていった。
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作者名:みさ | 作成日時:2023年10月31日 22時