きみと (ページ43)

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涼介サイド

裕「………知念くんが転校してきてからやまに会うことがほとんどなくなって寂しかった。そんな時にあの言葉を聞いて俺はどうしていいか分からなくなった。」

…っ。

裕「やまは俺のこと迷惑だったんだなって。俺より知念くんなんだなって。………そう思ったらどんどん悪い方向ばっかり考えちゃって。」

俺の軽い発言で裕翔をここまで追い詰めてたなんて。

裕「やまの話も聞かず勝手に嫉妬して、暴言吐いて…。俺こそごめん。」

涼「…裕翔が謝ることじゃない。俺が…俺が悪いから」

裕「……でも、やまの本心を聞けてよかった。俺も…俺も幼なじみに戻りたい。」

涼「！！！……裕翔！！」

俺は思わず裕翔を抱きしめた。

裕「……やま。」

裕翔は少し戸惑いながらも
俺の背中に腕を回してくれた。

.

.

.

コンコンコン

！！！

しばらく抱き合ってるとノックの音が聞こえた。
俺達は慌てて離れ平静をよそおうとするが、
正直…全く装えてないと思う(苦笑)

裕「…は、はい。」

ガラッ

慧「裕翔、調子はどう？……って山田くん！」

入ってきたのは伊野尾先生だった。

涼「…こんにちは。」

慧「こんにちは。

この雰囲気、仲直りしたんだね^^」

裕涼「「！！！！」」

入ってきて数秒しか経ってないのに、
伊野尾先生は俺達が仲直りしたことを当てた。

裕「な、なんでわかるの？」

慧「わかるよ。雰囲気全然違うし。」

裕「そんなに…？」

慧「うん。……でもよかった、仲直りできて！」

裕「…うん、伊野尾ちゃんありがとね。」

慧「俺は別に何もしてないよ^^

そうだ、裕翔！今週土曜日に検査して数値が安定してたら月曜日には退院できるよ！」

裕「え！本当！？」

慧「うん、本当！」

裕「やった〜！！」

まさかの朗報に裕翔は大喜び。

涼「よかったね、裕翔！」

裕「うん！」

慧「でも！まだ決定じゃないからね。ちゃんと安静にすること！いい？」

裕「はぁーい！！」

慧「^^

じゃあ俺は行くね。山田くんごゆっくり！」

涼「はい。ありがとうございます」

伊野尾先生は手を振りながら部屋を出ていった。

それから俺と裕翔は今までの時間を
埋めるかのようにたくさん話した。

仲直りできて本当によかった。

ごめんね、裕翔。
そしてありがとう^^