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涼介サイド
涼「………確かに薮先生に言ったことは俺の本音から出た言葉だと思う。言い訳だけど、あの時はいろいろあって少し疲れてたし、裕翔には大ちゃんがいたから任せても大丈夫だなって思ったのも事実。でも別に裕翔のことを嫌いになったからとか傷付けたくて言ったんじゃないんだ。
そう言っても信じてもらえないだろうし事実、裕翔を傷付けてしまった。本当に…本当にごめんなさい。」
裕翔からは見えないけど俺は頭を下げた。
裕「・・・・・」
涼「でも…裕翔が危険な状態って聞かされた時、頭が真っ白になった。もしこのまま裕翔が……って思うと怖くて怖くて堪らなかった。今まで放ったらかしにしてたのに虫がよすぎるのは分かってる。けど、そこで俺は初めて自分の中で裕翔の存在が大きいことに気付いたんだ。俺の方が裕翔を求めてた。
勝手なことを言ってるのは分かってるし、謝ったって許してもらえるとは思ってないけど、それでも俺は……俺はもう一度裕翔の幼なじみに戻りたい!!」
裕「(!!!)…………」
涼「これが今の俺の本当の気持ちです。嘘偽りのない思い。
………とりあえず今日は帰るね。でも明日も…明後日も裕翔が話そうと思ってくれるまでずっと来るから!」
思いだけを伝えて俺は病室を後にしようとした時だった。
裕「…………………なんで…」
涼「…え?」
裕「…なんでそこまでして俺と…」
涼「……それはさっきも言ったけど、お前のことが大切だからだよ。裕翔がICU移った時、伊野尾先生から大ちゃんに電話があったんだ。…もちろんその時は伊野尾先生、俺が裕翔と幼なじみだって知らなかったし、連絡先も知らなかったから当然なんだけど、なぜか悔しかったんだ……。俺の方が知ってるのに…って。」
裕「・・・・・やまの・・気持ちはわかった。・・・・俺もごめん」
涼「え!?」
まさか裕翔が謝ってくるとは思わず、驚きを隠せない。
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みさ(プロフ) - かほさん» 頑張りますっ! (2022年2月20日 22時) (レス) id: 290eb462ff (このIDを非表示/違反報告)
かほ(プロフ) - 新しいのまた楽しみです!頑張ってください!! (2022年2月17日 17時) (レス) @page1 id: 1c886361fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みさ | 作成日時:2022年2月16日 16時