きみと (ページ28)

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裕翔サイド

学園内の図書館から寮に帰る途中、
やまが薮先生に話し掛けられてるのが見えた。
そして2人でどこかに行ってしまった。

俺は気になって後をつけた。

でも・・・

ついていかなきゃよかった。

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宏「でも裕翔はいいのか？幼なじみだし喘息持ちだろ？」

俺の話してる？

涼「そうですけど、裕翔には大ちゃんもいるしそれに最近全く発作起きてないので俺がいなくても大丈夫ですよ。それにあいつももう高2ですよ？俺が気にしなくても自分で管理できるでしょ。

けど侑李はこの間も高熱出したようにすぐに体調を崩してしまうから俺が見ないとってなるんですよね。」

え・・・

なに？

俺はやまにとって迷惑な存在だったってこと？

さっきのやまの言葉が頭の中を
グルグルと回って軽くパニック状態だ。

そしてあまりにもショックで自然と涙がこぼれ落ちた。

・・・・っ。

俺はいてもたってもいられず、
その場から走り去って寮に戻った。

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大貴サイド

土曜日の夕方。
裕翔は勉強すると言って図書館に行っていて暇なので
裕翔と共同スペースのリビングでテレビを見ていた。

すると・・・

バタンッ

！！！！

急にドアが開き驚いて見てみると裕翔が泣いていた。

大「お、おいどうしたんだよ！！」

俺は慌てて裕翔に駆け寄った。

裕「…ぐすっ……や、やまが……」

大「山田と何かあったのか？」

俺の問いかけに裕翔は首を横に振る。
じゃあ一体なにがあったんだ。

裕「さっき＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿って聞こえてきて。あまりにも……ぐすっ……ショックで走って帰ってきたんだ」

裕翔はさっきの出来事を泣きながら教えてくれた。

そりゃ……ショックだよな。

それが山田の本心ってこと…だもんな。
それにしてもちょっと酷いな。

まず発作が起きてないって……

まあ裕翔も山田には言ってないからしょうがないかもしれないけど、最近は頻度が多くなってきてるのを気付いてないってことだよな。

前までは裕翔が隠してても気付いてたのに・・・