−23 初めまして？ ページ25
― 16：30〜17：00
ru side.
自分の部屋に入ると、
すぐに鍵を閉めて鞄を床に置いた。
暗くなってきたけど、
誰かが帰ってきたって勘づかれそうで
電気を付けようと思えない。
めめもひかるさんも居ないから。
体が怠くて、そのまま着替えずに
ベッドに横になった。
めめが帰ってくる時間は、１０時頃。
今、この時間はどう過ごそう。
最初はベッドでごろごろと
漫画を読んだり、アプリゲームをしたりと
気ままに過ごしてたけど。
「ううう....」
..枕に顔を埋めて、唸る。
話し相手が居ないことは寂しいと
ちょっと思った。 ..そう思ってしまった。
..話し相手か。学校で出会った友達とやらの
連絡先は全て消した。もういらないから。
友達ってのは表面上で、裏で嘲笑う関係。
初めて裏側を知ったあの日、気分が悪かった。
そんな関係は、こっちから願い下げだ。
教師も含め、狂っていた。
それに家族だった人たちの連絡先も消した。
もう、いらないから。
俺は、従順なお人形じゃないから。
大人が嫌いなのに、ここは大人ばかり。
事情を知っているのに、
ひかるさんはなぜ僕をここに？と思った。
.. ただ、あいつらとは違うことだけ分かる。
ここで話しやすそうな人..か。
あべ.. 何だっけ、名前。
その人は仕事は家でしているらしく、
ほとんど家に居る人。
めめがよく名前を出してて、
ちょっとだけ気になる存在の人。
俺はここの人たちとは
普段、挨拶くらいしかしないけど。
あべさん？は裏表がないめめが、
とにかく優しい！なんていうくらいの人。
本当は興味があった。
一度、話してみたかった。
だから、ただきっかけを待っていた。
Aiphoneを開いて時間を確認。
..めめが帰ってくるまで、かなり時間がある。
ひかるさんもいつ帰ってくるか
今日は分からない。
..めめから聞いた印象でしかないけど..。
俺はめめのことを心から信用してる。
きっかけを待っていても仕方がないし、
今がそのときなのかも知れない。
..どんな人か知りたい。
ほんの少しだけ話をして、
無理だと思ったら、てきとーに理由つけて
すぐに部屋にまた戻ってこよう。
ベッドから起き上がり、ゆっくり深呼吸。
鍵を開けて静かに扉を開けた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 572人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：侑(*´-`) | 作成日時：2021年5月11日 1時
